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15話ちょっろい二人じゃのー
「おおう。意識が高い。うちの子に見習ってほしいくらいです」
シンは感動して顔を片手で覆った。
「どういう意味よ?!」
ミトリアの眉がまた吊り上がる。
「いえ、鍛えるのはまだいいとしてもう少し領主の娘という自覚でふるまってほしいわけですよ」
「おほん。これでよろしいですの、シンさん」
ミトリアは上目づかいになると猫撫で声のように言った。
「ん、んん・・・。なんか領民がいっぱい貢ぎものくれそうですね」
さすがにシンもちょっと魅力にとりつかれてしまう。
「よし!」
ミトリアは思わずガッツポーズをとる。
「ちょっろい二人じゃのー」
ティファンは思わずつぶやく。




