プロローグ 「奇怪なミュージアム」
暗い空間の中誰かの足音が響く、カツン、カツン、足音の主は立ち止まると指を鳴らした。
すると突然スポットライトが付き空間の姿が露わになる。そこは様々な奇怪な物が置かれた場所だった。
「初めまして、貴方が本日のお客様ですね」
突然声を掛けられ振り向くとそこには黒いスーツに身を包んだ少年が立っていた。
「自己紹介が遅れましたね、私はこのミュージアムの館長兼ストーリーテラーの社と申します以後お見知り置きを」少年は深々とお辞儀をし説明する。
「貴方がここに来られた理由は分かります、世にもおぞましく奇怪な話を聞きに来られたんですよね?」
社は見つめながら言った。
「それならば私にお任せ下さい!きっと貴方が御満足する話を聞かせる事を保証しましょう」
社が再びな指を鳴らすとミュージアムの展示物にスポットライトが差される、そしてある一つの展示物を手にする。
「先に言っておきますが私の話を聞いても一切の責任は負いかねます、ここから先は自己責任でお聴き下さい」社は古ぼけた一冊の本を手にして言った。
「それではお話しましょう、まず一つ目はある男性の愛と苦難に満ちたお話です」社はそう言って話を始めた。
プロローグ 完
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