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27:獅子戦、その後

 戻ってくる間、襲撃されないように《恐怖の瞳》を使いながら気を張り続けた。そしてセーフティエリアに辿り着いた私は…………



「………………ぁ」


 ――バタッ…………


 気が抜けて倒れ、気を失った。




「……っつ…………ん?」


 あれ、もしかして私寝てたの?


「お、起きたか。大丈夫か?」

「えっと、一体何が?」

「中で用事を済ませて戻ってきたら、出入口前に倒れてたからな。とりあえずベンチに寝かせた所だ。俺は今さっき戻って来たとこなんだが…………」

「そうだったんですか…………ありがとうございます」

「ってうおぉっ! 何だ!?」


 あ、まずい。《恐怖の瞳》が、《インベントリ》からスカーフを…………っと。これでよし。


「あー…………えっと、今のは……」

「今起きたことの原因は君で、その要因は発生にオンオフは出来ないもの。って感じか?」


 すごいなこの人、当たってるよ。前の時もそうだったけど、洞察力が高いんだろうね。

「詳しくは話せませんが…………大体そういうことですね。出来ればこのことは内密にして頂けると……」

「そうか、なら話さないが。というか、何があったんだ?左腕とか服とか」

「簡潔に説明しますと、ボスと戦ってその影響でこうなりました」


 って服は綺麗になってるんだけど。この人がやってくれたのかな?

「ほんとに簡潔だな……それで、どうだったんだ?」

「勝てましたよ。それで気合いで戻りました」

「腕無くなった所から気合いで勝った上に無事に戻ってくるか…………中々とんでもないな」

「そうでしょうか……あ、1つお聞きしたいことがあるんですが」

「ん? どうした。答えられることならいいが」

「この腕って、どうしたら治りますかね?」

「あぁ……部位欠損となると、効果のある治癒スキルも使える人は少ないんだよな。だから自然回復か上位の再生薬が必要だな」

「えっ、これ…………自然回復するんですか?」

「ゲーム内時間で3日で治るぞ、死に戻りしてもそれは戻らないし。現実で半日だから、今のところ待つのが一般的だな」

「再生薬はどこで手に入るんでしょう?」

「そっちは買うことが出来る人すら少ないし高いからな、少なくとも50000はするぞ」

「そうですか…………代金はありますけど伝手の方でしたか。今回は素直に待つことにします」

「代金は大丈夫なのか……まぁ、待つ方がいいだろうな」

「はい、そういえば服の汚れのことなんですが……」

「あぁ、俺が《清浄》スキル使ったんだが、問題あったか?」

「いえ助かりました、ありがとうございました。えっと……」

「あ、名乗って無かったな。俺はヘリアルだ」

「私はライブラと言います」

「そうか。あー、もしよかったらフレンド登録しないか?」

「えっと一応理由を聞いても?」

「色々と話してる間に、君はかなり凄いことを言ってたから、将来的に凄いプレイヤーになるんじゃないかと思ってな。今の内から繋がりを持っておけたらと思ったんだ」

「そうでしたか。構いませんよ、よろしくお願いします」

「あぁ、ありがとう。これからもよろしく頼む」


――フレンドに『ヘリアル』を登録しました――


「それでは、私は拠点に戻ってログアウトします」

「そうか、またなライブラ」

「はい、ヘリアルさん。今回はありがとうございました」


 帰還の羽を使い、拠点に戻った。


 さて、治るまでログアウトして待つかぁ……

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