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26:双面の獅子

 よし、ログインっと。

 MPはログイン前から大体60回復してる。MP回復薬は足せたし、大丈夫でしょう。


 次は運動用ホール…………その前に闇属性攻撃の練習はしておこう。移動しながらでもいいかな。



 物理攻撃を闇属性に変化する、ってことは双剣で闇属性攻撃を出来るのかな?えーっと、HPを消費して腕輪の効果を発動して…………


 おお、黒い霧? オーラ? これで闇属性の付与が出来てるのかな? 濃さの調整も出来る。


 色々と試して見た結果、ある程度の仕様は理解出来た。

 まず闇を纏わせるにはHPを必要として、使う量が多いほど闇が濃くなる。多分強さも比例する。増やすとHPは消費する、減らして見ても回復はしないみたい。試しに魔物に攻撃したら、オーラとかHPが削れる様子は無かった。

 MPは消費せずに攻撃出来るようだった。闇を付与した後にHP回復薬を使って溢れさせたらどうなるのか気になるけど、この後のためにも試すのはやめておこう。


 でもHP消費は痛いから中々使うことは無いかもね。物理が無効化される相手が現れた時くらいになるかな?



 そんなことをしている内にホールに辿り着いた。

 今回は1本道だったので迷うことも無く辿り着いた。1本道じゃなかったら迷う訳じゃないけど。うん、違うから。


 ホールの広さは大体バスケットボールのコート2面分って所かな?真ん中に赤い剣があるし間違いないね。準備は出来てるし、始めよう。さて何が来る。



「グルァァァァ!!!」


 ここのボスはライオンらしい。大きさとか色合いは普通のライオンだけど、顔が2つ?いつも通り《鑑定》。


□□□□□

双面の獅子 Lv.27

※詳細鑑定不能※

□□□□□


 《恐怖の瞳》強を使って、どう来るか様子をみよう。




 …………っ。どう攻めようか、顔が斜め前向きに左右にあるから、視界はかなり広そうね。首は1つだから狙いは変わらないけど、中々攻めにくい。

 向こうも私に一定の距離を置いたまま攻めてこない。



 ――私から行こうか。《狂風》!


「ガルァァァ!!」


 《見切り》!


 飛びかかって来たけど、単純な動きだし問題なく避けられる。


「せぃっ!!」


 ――ザシュッ…………


「グルァァ!!」


 首元を狙ったけれど、1回程度では致命傷になり得ないらしい。

 もう1回! 《命刈り》も!


「はぁぁっ!!」



 ――ザシュン!!


 首元付近を2回切れた所でスキルの即死効果が発動されたらしく、ライオンは倒れ伏してやがて消失した。




「グァァッッ…………」


――双面の獅子を倒しました――

――1640ネイを獲得しました――


 よし、死んだね。やっぱり即死効果を発動出来たら呆気ない。

 ライオンだから身構えてたけど、攻撃は物理しかしてこなかったし、顔が増えただけのライオンだったか。


 アイテムボックスあるね。今回は何かな?


□□□□□

白牙の銛 Lv.17

耐久力:1600/1600

刺した相手に移動速度低下(弱~強)をランダムに与える

□□□□□


 銛かぁ…………私は使うつもり無いし、ハズレだなぁ。どうしよう、剣は再出現してるし戦う時も余裕あったから、いい物出るまでやってみようかな。


 よし、もう1回! 来い!


「グルァァァァ!!」


 同じライオンだね、一応《鑑定》。


□□□□□

双面の獅子 Lv.25

※詳細鑑定不能※

□□□□□


 レベルが下がってる。Lvは20~30って聞いてたしランダムでバラつきが出るのね。


「もう1回殺ってやろうじゃない」


 そうして、ライオン討伐を繰り返して…………





 ――11回目おしまいっと。さて今回は…………アイテムボックス無しかぁ。


 ライオンを何度か周回したが、3割程度で何も無いことがある。大変ではないけど出ないときはちょっと凹む。出たものも大体ハズレか、私に合わない物だし。


 というかそろそろLv20になっていい頃だと思うけど、中々上がらないんだよね。


 さて、12回目…………よいしょ。


 剣を抜いて同じ様に始めようとすると…………



「えっ、何?」


 今までのライオンの出現の時は、毎回白い霧から現れていたのだが、今回は何故か灰色になっていた。


「「グルァァァァァ!!!!」」「キシャァァァァァァ!!」


「…………へ?」


 今回出てきたのは顔の1つが黒、もう1つが白になり、後ろの尻尾が赤い蛇になった、さっきまでの1.5倍程の大きさになったライオンだった。


 というかこれをライオンと言ってもいいものなのか、《鑑定》。


□□□□□

賢知の双面獅子 Lv.30

※詳細鑑定不能※

□□□□□


 そうだよね、さっきまでとは明らかに別物だもの。



 いきなり攻めて来ないのは変わらないのね。蛇が増えて視界が更に広がってるでしょうし、いつも通り首狙ってみようか。《狂風》!


「はっ!」


「グルァァア!」


 ――シュン!


 避けられた、もう1回!


 ――シュン!


 また避けた。まだまだ!


「はぁぁっ!!」




 ――――駄目だ、全く当たらない。


「はぁっ………………はぁ…………ふぅっ……」


 まずい、大分消耗してきてる。ライオンは…………まだピンピンしてる。

 こいつ、回避と攻撃の精度が異常に高い。相手の攻撃は何度か掠るくらいに抑えているけど、私の攻撃は1度も当たってない。


「ガルァァァァァ!!」


「やばっ…………避け…………」



 ――グチャッ!


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あぁぁぁっっ!!」


 左腕を噛みちぎられた。


「ガルルゥゥゥァァ…………」


「……がはっ…………はっ、かひゅっ…………」


 まずい、のしかかられて、喉は……死ぬ…………せめて一撃…………《命刈り》《閃撃》…………!


 ――ガッ……!


「ガルァァ!? グ…………ガルゥァ……!」


――賢知の双面獅子を倒しました――

――3090ネイを獲得しました――

――Lv.20に上が…………



 や、殺った……?

 死、死ぬ…………《治癒・弱》……HP回復薬…………


「げほっ、がはっ…………がっ、かはっ…………」

 

 喉辺りは治せたけど、吐血はするし他の部分も…………早く止血を……HP回復薬もう1つ…………





 はぁぁぁっ…………死ぬところだった。《命刈り》が発動しなかったら間違いなく死んでたよね、本当運が良かったよ。

 私今どうなってるの……? 左腕は……袖から無くなってる。出血は止まったようで良かったけど、首とか上半身には特に血が染みついてる……


 アイテムの確認をしようとした所、ふらついて転びそうになる。


 ここまで出血すれば血も足りなくなるか。フラつくけど何とか歩けるね。


 中身は……スキルロールでは無いか。って双剣だ、やっと武器変えられるかな。《インベントリ》に仕舞ってすぐ戻ろう。流石にこれをロストはしたくない。


 ステータスとか効果とか確認したいこと色々あるけど、先に戻りたい。相当格上だっただけあって、完全に満身創痍だ……

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― 新着の感想 ―
[一言] 戦闘シーンにおける効果音が多すぎる気がする。 攻撃一つ一つにおいて忠実に効果音を付ける必要はないと思うし、回避音は要らないと思う。 今の所双剣をどの様な使い方(左右両方で攻撃して適宜受け流…
[気になる点] 主人公て始まりの双剣から変わりました?もし変わって威力とか上がってたなら分かりますけど、変わってないならボスが2回切っただけで死ぬのはそこらの雑魚と一緒ぐらいのはおかしいと思います。
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