表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/127

1:出会い

初めての小説作品の投稿となります。

少々人を選ぶ内容ですが、楽しんで読んで頂けますと幸いです。

「月華さんおはよう」

「おはようございます佐野さん」


「お、おはよう天野さん」

「おはようございます森くん」


 今突然、彼女を切りつけたらどうなるんだろう。彼を殺そうとしたら、どう反応するんだろう。今ここで……


「おはよう! 月華さん、今日の英語の小テストどう? 私勉強全然出来なくて」

「おはようございます秋川さん。私は大丈夫だと思いますが」

「そっかー、やっぱり月華さん勉強出来るもんね」


 ……この私立橘高校に通い始めて2ヶ月。私、天野月華(あまのげっか)は非常にストレスが溜まっていた。



 私の家はそれなりに裕福で、小学生と中学生の頃は割と好きなようにさせて貰っていた。中学生になったときには、剣術、弓術、武術は色々とやっており射撃まで手を出していた。自分でいうのもあれだけど物騒だとは思う。でも興味があったのだから仕方ないね。

 それに正確に言うと、興味があるのはその術自体ではなく、それを人に向けることなんだけど。


 私は色々なことに興味を持つことがあるのだが、それの方向性や度合いが異常らしい。自覚はある。

 方向性というのは、一言で言えば『犯罪行為』にあたることが多い。

 流石に犯罪行為に及ぶ訳にも行かないので、今まではその興味を習い事で発散していたけれど、両親の転勤と高校進学で辞めざるを得なくなってしまった。


 高校も正直興味は薄かったし今も変わっていない。それに興味を抑えてようと静かにいたら、男子達の間で「貞淑」だとか言われているらしい。私は自身を抑えている訳で素じゃないんだから、そんな風に呼ばないで欲しいんだけどね。


 ここ暫くはFPSだとかゾンビゲームだとかでストレス発散をしていたのだけれど、どうにも不完全燃焼に終わる。

 やはり自分の体を動かさないと解消出来ない。

 どこかに法律に違反せずにこの興味を発散出来る場所はないのかな…………



「VRMMO?」

「そう! 仮想空間で実際は動かないまま自分の体を動かせるの! 舞台が20年くらい前の……2020年代の日本が舞台で、魔物と魔法が存在するファンタジーで、好きなように好きなことを出来るって!」

「動かないまま……そんなこと出来るものなんですか?」

「何か脳波とか信号を読み取って……詳しくはよく分かんないけど。でもそれで自分は動いてなくても実際動いてるように体感出来るんだって! それにβテストが終わって7月末にはサービス開始するらしいし!」

「秋川さん声が大きいです。ここ電車の中ですよ」

「あ、ごめんつい……でも7月末なら夏休み2ヶ月以上あるし! 何よりハードとソフト合わせて5万円で、VRにしては手頃だからよかったら一緒に出来たらなって」

(好きなように好きなことを出来る……実際に動いているように体感出来る……)

「一度調べてみます、良さそうであれば買ってみると思うので」

「ほんと?! じゃあ買うことにしたら連絡ちょうだい! えへへ……月華さんと好きなように色んなこと出来たら楽しそうだなって思って」



 自宅アパートに帰って調べたけど…………情報が少ない!

 それにVR技術は進化しているとはいえ、完全に思い通りに動けるのはどうにも信じにくいというか。ネットを見る限り評判は悪くないし掲示板でも色々話題になってるけど、何より運営の名前『overcommon』って聞いた事ないのよ。こんなゲーム作れるなら有名になりそうなものだけど。それに脳に影響とか危険は…………


 やっぱり分からない。というか調べてたら日付変わってるし。とりあえず今日は寝てまた明日調べてみよう。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

次話以降の閲覧、高評価、ブックマークをして頂けますと、モチベーションが上がって毎日投稿を継続出来ます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 会社名が「ありふれた」って含みがありますねぇ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ