異世界転生 トイレ
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わたし(ごめんなさい・・側近!)
涙を流しながら心の中で謝罪するパール。
わたし(わたし、わたし)
わたし(うんこがしたいの!)
向かうは出口ではなくトイレの入り口。
わたしだってわかっている。
命よりうんこを取る事の愚行。
でも、でも、もう二度と豊穣の女神など呼ばれたくない。
そして駆けて行く進行方向前方にトイレがついに見えた。
わたし「やった!」
思わず声が漏れる。
わたし(まだギリギリ間に合う!)
女の声「パール!」
わたし「!」
呼び止められて振り向く。よく見知った声だ。
わたし「お母様!」
そこには母親の王妃が全身ボロボロの状態でこちらに駆けてきていた。
ボロボロの服ところどころに焼け焦げた跡がある所を見ると
火の海の中を駆けて来たのかもしれない。
お母様はわたしの肩にガシリと状態を観るように手を置き、無事を確認していた。
王妃「よかった!無事なのね」
わたし「お母さま、申し訳ないのですが、今はトイ・・」
王妃「話は後よ!急いで脱出ルートに向かわないと!」
わたし「いや、あのそうではなく・・」
王妃は側近と同じくわたしの手を強引に取り走り出した。
後ろには遠ざかるトイレ。
わたし(うんこおおおおおおおお!!)
わたしの心の叫びだけがこだまする。
同作者の作品
ニコニコマンガ 第二次世界大戦を中二病で解説してみた
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