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異世界転生 真相の裏に隠されたもう一つの真実

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わたし「あの・・・お父様もお母様もまだ何か隠してる事ありませんか?」


わたしはまだ一抹の不安を抱えながらおずおずと聞く。


王妃「パール、落ち着いて聞いて欲しいの」


国王「いや、いい、私から話そう」


お母様が口を開いたが、それを制するようにお父さんが前に出る。


国王「正直に言う。これは想定外の事だ」


お父様も言いずらそうに口ごもる。


国王「まさか、お前が・・・・兵士を倒してしまうなどと」


わたし「え!」


国王「いや、倒すではないな。死傷者を出してしまった事だ」


わたし「!?」


そうだ、わたしは三度敵兵と戦って倒している。


一度目は敵兵に襲われた時、二度目は獣人店主が襲われた時、三度目は塔で次々に襲って来る敵兵に。


その時々に放ったうんこの威力から考えて・・


国王「中には未だ意識を戻さぬ重篤な患者もおる。新調した鎧でなければもっと被害が出てたであろう」


わたし「いや、待ってください。それは敵兵で・・・!」


言っててはたと気付く。


そうなのだ、今まで戦った敵兵は敵兵ではないのだ。


このヘブンズドアが全て茶番だとするならば敵兵は全て自国の兵士。


わたし「まさか、わたし・・」


頭から血の気が引くのを自覚する。


国王「報告を受け最初は何のことかと思った」


国王「仮にも訓練を受けた兵士がたかが11歳の子供に倒されるなどと」


国王「当のお前は逃げ回ってるし、そうなるとなんとしても捕らえなくてはならなかった」


わたし「!」


そう考えるとあの優しかった獣人も裏では国王とは通じていたのだ。


おそらくわたしがあそこに潜伏してるのを漏らしたのも獣人本人。


獣人が追いつめられたように見せかけたのもただの演技。


そしてわたしはうんこを放ち・・・。


国王「そうだ。二度目の襲撃で確定した。お前がやったのだな」


わたし「っ!!!」


それはただのドッキリ企画のはずが、失敗し本当に

死傷者が出てしまったというという事。


わたし「だ、だから・・!」


あの塔での攻防。何が何でもわたしを捕まえようとした敵兵の行動も納得がいく。


おそらくこれ以上周りに被害を出さないようにしてた為だ。


だが結果としてさらなる被害を出してしまった。


王妃「待って!お父様も悩んだ末の事だったのよ!」


王妃「あの時魔術師を使わなかったのはあなたに万が一の事が

  あってはいけないと思っての事!」


わたし「!」


その件に関しては神ちゃんがえらく不思議がってた。


なるほど、そういう事だったのか。


魔術師の攻撃は基本遠距離攻撃だ。


遠距離攻撃となれば間違いでわたしが死ぬ事だってありえる。


だから直接攻撃の兵士だけにわたしを捕えさせようとして出てこなかったのだ。


国王「だが、その甘さのせいでさらなる被害が出てしまった」


わたし「・・・」


きまずかった。


致し方ない状況だったとはいえ、死傷者を出したのはわたしの行動だ。


女騎士「お許しくださいパール様。

   もうこれ以上兵士の死傷者を出せない状況だった為、

   わたしが出ざるおえなかったのです」


うやうやしく頭をさげる女騎士。


女騎士「ヘブンズドアが続いてると思わせなければ、

   国民が不安に思うと思い、あのような形でしか

   あなたを呼び出せなかったのです」


女騎士「王はあなたを戦闘不能まで追い詰め、国民皆の前で謝罪させる。

   そしてこの一連の事件を収めようとしたのです」


そう謝罪する女騎士。


だが結果としてこの国最強のこの女騎士まで倒してしまった。


お父さんもお母さんもお姉ちゃんもすまなそうにこちらを見ようとしない。


わたし「・・・・・・」


あれ?待って?


ふと疑問が頭をよぎる。


なんか半分はわたしのせいみたいにされてるけど、

これは本当にわたしのせいなのだろうか。


わたし「あれ?・・・」


というか、これって、いやこれが全ての真実だとするならば。


わたしのせいではなく


わたし(全部は君のせいなんじゃね?)


わたしはわたしの腹にいる存在に睨むように語り掛けた。



同作者の作品


ニコニコマンガ 第二次世界大戦を中二病で解説してみた

http://seiga.nicovideo.jp/comic/37013 


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