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3 『人間クリスマスツリ-VS人間掃除機……ファイッ!』

☆★☆後書きにお知らせがあります! ぜひ読んでいってくださいね!


昨日がお仕事関係の最後の飲み会で、本日は納会(実質飲み会)がありますので、予約投稿です!

今回はギャグ回です! どう考えても3話じゃ終わりませんでした(クリスマス終わったのにどうしよう……)

それとFe8様!

や り ま し た (笑)

 前略、芹葉先輩が俺の首筋に吸い付いて離れてくれない件について。


 ……なんて悠長なことを言っている場合ではなかった。「ちゅぅぅぅ ()!」と聞こえてくる吸引音は完全に掃除機のそれで。「はむはむ」言いながら唇だけで甘噛みをしてくる様はエサを欲してくちばしでつついてくるひな鳥のそれだ。

 もちろんいつも通りの可愛さもあるし、素直に言ってしまえば性的な興奮もある。

 ……だがそれ以上に「何してるんですか!?」という疑問の方が遥かにウェイトを占めているので、不思議と変な気持ちにはならなかった。


「ちゅぅぅぅ ()!」

「芹葉さんマジで何してるんですか?」


 あまりに理解できない行動をとられると人は冷静になるらしい。

 一生懸命首筋に吸い付いてきている芹葉先輩に問い掛けながら、なんとか引っぺがそうと肩を掴んで押してみるが全然離れない。


 何この吸引力……ダイソ〇かな?


「はむぅぅぅ ()!」

「いや、はむぅぅぅ、じゃなくて、なんで離れてくれないんですか?」

「やむぅぅぅ ()!」


 少しづつ吸引音を変える謎のテクニックを披露してきたので、不覚にも笑ってしまった。

 なんとなくだが「やだぁぁぁ ()!」と言っているような気がする……。

 吸引力の変わらないただひとつの掃除機にジョブチェンジしてしまった芹葉先輩を、どうやって引きはがすか考えていたら……、


「――弓削~! どうだこれ!? 昨日ドン・キホー〇で買った人間クリスマスツリーのコスプレ! これ凄いだろ!? ボタンひとつで点滅やら色が流れたりもするんだぞ!」


 能天気な釣井先輩の声が聞こえてきた。

 「ガハハハッ」と楽しそうな笑い声の方に顔を向けると――全身に電飾を纏ってカラフルに光り輝く釣井先輩がいた……どこからどう見てもクリスマス釣井(ツリー)である。


 照明が落とされているからこその圧倒的な存在感。

 会社内だというのにあの格好は……一種の変態だ。

 芹葉先輩といい釣井先輩といい、社内で一体全体何をしているのか……。


 ……「んむぅぅぅ ()!」って芹葉先輩まだ吸い付いてる!?


(芹葉さん!)  (変態……) (じゃなくて) (歩くクリス) (マスツリー) (がこっちに) (向かって) (来ているので) (早く離れて) (下さい!)


 位置関係上俺が死角になっているので、釣井先輩には芹葉先輩のことが見えていないはず。

 ――けれどこのまま接近されたらバレることは確実だ。

 芹葉先輩は一度視線だけ釣井先輩に向けて位置関係を確認してから、ようやく俺の首筋から離れていった。その冷静な行動に忘れかけていたクールビューティーな部分を申し訳ない程度に思い出したのは内緒だ。


 ちなみに芹葉先輩は離れる際に「 (ちゅっ♡)」という濡れたような甘いリップ音を残していった。……あぁぁぁ! 息子(マイサン)が目覚めちまう!!


「……んっ。釣井くん、なんて格好をしているの? お昼休みと言えどさすがにその格好はやめなさい」


 咳払いをキッカケにして瞬時に冷静沈着(クール)美女(ビューティー)モードに切り替わった芹葉先輩。

 つい今し方まで俺の首筋に「やむぅぅぅ ()!」などと漏らしながら、吸い付いてきていた人とは到底思えないほどの変わり身だった。

 そして俺は、釣井先輩にお説教をしていたその言葉はそっくりそのまま芹葉先輩にも言えるんだよな~、なんてことを気を紛らわすために考えていた。

 もし俺が「人間クリスマスツリ-もですが、お昼休みに首筋に吸い付くのもやめて下さい」と言ったら芹葉先輩はどう反応するのだろうか? 何やら面白いことになりそうな気はする。


「瀬能……課長! こ、これは来週の納会で着る衣装のフィッティングを…………って今どこから現れました?」


 釣井先輩……もとい、クリスマス釣井(ツリー)先輩は焦ってボタンを押してしまったらしく、レインボーに点滅しながら何度も頭を下げていた。……ちょっ点滅やめて! シュール過ぎて笑い堪えるのが大変なんですが!?


「私がどこから現れたかなんて今は関係ないでしょう? 話を誤魔化そうとしてもだめよ? 直ちに着替えてきなさい……これは課長命令です」

「は、はい。すぐに着替えて参ります」


 俺がドキッとしてしまうようなマズいところを突っ込まれた芹葉先輩だったが、普通にかわして逆にクリスマス釣井(ツリー)先輩を追い返していた。


 さすが芹葉先輩……上手い返しをするな。


 こうして人間クリスマス釣井(ツリ-)VS人間掃除機(吸引力の変わらないただひとりの冷静沈着(クール)美女(ビューティー))の世紀の対決は、人間掃除機に軍配が上がったのだった……。いや、それよりもお昼休みがカオス過ぎて全然休めないんですが……。

~お知らせ~

改まって言うのもなんだか恥ずかしいのですが、この度『クール美女系先輩が家に泊まっていけとお泊りを要求してきました……』がアース・スターノベル様より書籍化する運びとなりました~!\(^o^)/わ~い! やったー!

皆様がこの作品を読んでくださり、たくさん応援してくださったおかげでまた新たな形で世に出ることが来ます!

本当に……本当に、ありがとうございます! 今後もお読みいただけますと嬉しいです!


ちなみにアース・スターノベル様と言えば、今まさに小説家になろう様との合同企画で【第1回アース・スターノベル大賞】を開催なされているレーベル様です! まさかこんな勢いのあるレーベル様から私の作品が出るなんて……漏らしそう(意味深)

https://www.es-novel.jp/schedule/の一番下にこっそりとこの作品のタイトルが載っています!(異世界ファンタジーに囲まれているので場違い感半端ないって!)

イラストレーター様は後程公開となります! お楽しみに!


……さぁ、私は頑張ってぽんこつな先輩とヘタレビビリな後輩を書くだけです!

がんばります!

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cool
※画像をクリックするとアース・スターノベル様の公式ホームページに飛びます!
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