痛みなき死は苦痛以上
用語解説
・痛み
痛みとは、生体反応の一つである。
神経がない場合、痛みは無い。
無敵であるように見えるが、反応も鈍くなるため、通常の人よりも症状が悪化する
「…それで、あんたらも転生したってこと?」
「はい。」
「ああ、そうなんだ。」
「…って、納得できるか!」
「ええっ!」
「いや…しかし…。」
「だいたいおっさんは何で、スライムなんだよ!アホなの!自殺願望あるの?」
「いやいやいやいやないって!私が死んだのは、事故だったんだよ!」
「はあ…それに、お前?」
「はい?」
「弱すぎ。」
(ガーン!)
「そっか…そうですよね。」
「まったく…そもそも何であんたらはそれで転生しようかと思ったわけ?」
「…私はですねえ…実は、自分に自信なくしちゃって落ち込んでいたら前を見てなくて車にぶつかったんですよ。…それで、もう痛いことはいやだって女神さまに言ったら、このような形で転生しました。」
「なるほど…確かにそれならその能力で間違いないかもしれない。」
「はい。」
「けれど、結論から言えば君は死ぬ。」
「えっ?」
「本質的には、痛みを和らげる、辛くは無くなる…って、ことだよね?」
「はい、そうですね。」
「だからさ、殴り続けられば死んでしまう。」
「えっ、そんな…。」
「そうなんだよ、防御力が強いだけで、痛覚を感じない…要するに死ぬ、その瞬間まで気持ちが耐えられる、だからさ…君は死ぬんだよ…それも、転生前以上に楽で辛く。