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入学式当日

 入学式当日、この学校に入った時やっぱりカオス状態だった。

学園内には妖怪、神族、魔族が入り交じっていたのだ。

まあ、試験の時にも分かっていたのだが。

言い忘れていたがここは女子校である。生徒も含め、教員も全員が女子である。

しかし、この中で唯一の人間の女子として頑張れるのだろうか不安になる。

「あなたも新入生なの?」

私に声をかけてくる一人の女子高生の声がした。

その方向に振り向くとその人物が人懐っこい顔でそこに来るように呼び寄せていた。

見た目は普通の女子高生。

見た目は普通に人間と変わらない。

おそらく人外だろうが、人と同じようにつきあっても支障がないと思った。

しかし、近くに寄ってみると愕然とした。

明らかに立体映像だったからである。

おそらくこの学校に来た人に対してガイダンスをするようにプログラムされたものだろうと思った。

まあ、誰も話し相手がいないので暇つぶしにつきあってみようかと思った。

まず、最初に立体映像は

「あなたのお名前は」

と聞かれたので

「私の名前は作道さくみち 進葵たまきです。」

と名乗った。

そうすると立体映像は

「私の名前は光風みつかぜ あかりです。この学園は良いところですね。これからの7年間が楽しみですね。」

「??」

「実は学園生活自体初めてなんですよ。今までは狭いコミュニティの中で暮らしていたものですから。」

「??」

「あれ、何かおかしいな?もしかして、私のことをただの立体映像だと思っていませんか?」

「!!」

「え〜と、なんて言うんだっけ。人間の言葉で言うと、私は光学生命体というものです。これでもちゃんと人格を持った生命体です。」

私は初めて見る生命体にかなり驚いてしまった。

「え〜!!何かすいません。私、この学園が用意していたガイダンスプログラムだと思っていました。」

「別に良いですよ、ただこの世界で学園に入学して初めてしゃべったのがあなたでしたけど。」

「重ね重ねすいません。」

「だから気にしていませんてば、私たちのような存在はあなたたちにとって珍しいものでしょうから。これを機会に仲良くしましょう。」

「うん!!」

「もうすぐ入学式だから、速く入学式に行きましょ」

と言った彼女の急かされるように入学式に走って行った。


 入学式には大魔王みたいな女性が挨拶をしていた。

話の内容からおそらく校長なのだろう。

その隣には大天使みたいな女性が佇んでいた。

教師陣を見渡すと人間らしき人は誰一人居ず、改めてここは特別な場所だと思った。

もちろん周りも同じだ。

人間はこの中に私一人。

ただただ寂しい限りだ。

それにしても私以外に何人か私と同じような人間に似ている人たちが居る。

光学生命体のあかりちゃんしかり、ほかにも何人か居る。

と、きょろきょろしていると鬼族らしい先生にめちゃくちゃ怒られてしまった。

しかも凄い剣幕で。(人間ではあり得ないほど)

マジ、死ぬかと思った。


 入学式が終わり、クラス分けの名簿が渡される。

学年は2クラスらしい。

私は1組に選ばれた。

あかりちゃんと同じクラス。

人外が多い中、人間は私ただ1人。

1人でも話せる相手が居てよかった。

そう思いほっとしていた。


 クラスに入り、適当に席に座り始めると天使族のような人が現れた。

どうやらこの人が担任のようだ。

教壇に立ちこの学校の説明を仕出した。

「まずはこのクラスの担任の天川あまかわ 神楽かぐらだ。

これから、7年間このクラスの担任を務める。

一応、天使だからよろしく」

ものすごい上からの横柄な態度である。

「クラス替えはないからこのクラスで仲良く7年間を過ごしてくれ。

まあ、高校と大学が合体したものだから小学校並みに在籍年数が長いけどな」

本当である。

ていうか、小学校より長いじゃん。

「ここは全寮制だから、みんなそこから通うこと。

例外は認めん。

ルームメイトの希望はなるべく学校が考慮してあるから安心しな。

仲の良い人とルームメイトになれるはずだ。

仲のいい人がいなくてもなるべく相性の良い人とルームメイトになるようになっているはずだ。

良い学園生活が送れるように。

では、それぞれの自己紹介をしてから今日は解散しよう。

寮の部屋の振り分けは各自、教壇の上にあるプリントで確認しろ」

そして一通りの自己紹介が終わってから寮に帰ることになった。


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