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龍と恭  作者: 萩悠
体育祭編
54/83

玉入れ

「よーい、どんっ!」


掛け声と共に皆が一斉に紅白それぞれの玉に向かって走り出す。


「っしゃぁ!俺かぐっさんの所に集めろ!絶対全部決めるから!」


「「「おおっ!」」」


「「「任せて龍くん!」」」


赤組からはやる気満々といった感じの声が上がる。


もちろん中心となっているのは龍。背の高いメンバーと運動神経の良いメンバーへと手際よく他のメンバーが球を集めていく。


一方白組はというと、


「恭さ…くんのためにも頑張るわよ!」


「「「はいっ!」」」


「いっつもゲームとか助けて貰ってんだろ?」


「「「おうっ!」」」


「ずっと話聞いてもらってんだろ?」


「「「おう!」」」


「だったら今度は俺たちが恭を支えろーっ!」



「「「おおーっ!」」」


良くも悪くも恭を中心にまとまっていた。


体格がどうのなどは関係ない。

女子も男子も戦略なんてお構い無しに投げて投げて投げまくる。


「終了ーっ!」


そんなこんなで結果、3回やって両者1勝1敗1引き分け。

大接戦を繰り広げた玉入れは幕を閉じたわけだが、さて、一体恭がその間何をしていたのか。


「あー疲れた。」


「つっかれたあー!ってか恭ちゃん何かしてたっけ?」


「うん、してた。あ、そういやさっき何か女子から送られてきた写真あるわ。」


「どれどれ?」


ポケットから取り出し、手早く操作した恭が開いたスマホのデータに写っているものは、


『しゃがんでいる恭』

『球を拾ってみる恭』

『球を眺める恭』

『ポイと投げてみた恭』


「ふっ。」


ドヤ顔で恭はスマホをポケットへとしまう。


「いや、いやいやいや恭ちゃん!何もやってないに等しいよこれ!何でそんなドヤ顔?!」


「この一連の動作をしっかりやった。しかも球は全部入った。一試合で一つずつ。」


「え、ちょっと待って2分くらいかけてこれやってたの?!」

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