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リレー2
「龍くーんっ!」
「龍ー!そのままぶっちぎれぇーっ!」
「おうよ!」
赤いはちまきを風に靡かせてコーナーを曲がる龍の耳に応援とは別の歓声が聞こえる。
「きゃぁーっ!恭様ー!」
「嘘!恭くんって出てたの?!」
聞き覚えのある声がちらほら。
嫌な予感が頭を過ぎるも、そのイメージを振り払って最後の直線を龍は走る。
「…よお、龍。」
聞き覚えのある、いや、いつも聞いている声が聞こえる。
「……あ、もしかしなくてもやっぱり恭ちゃん?」
少し後ろから迫ってきた人物に冷や汗。
「さっきは負けたけど!でも俺は負けないから!ぬおぉぉぉっ!」
「え、あ?ちょっ龍?!」
何かを呟いている恭を置き去りにして赤いはちまきがゴールテープを切った。




