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「うーん…んー……。」
流石に中間の点数が堪えたらしく、珍しく恭の家で勉強会。
とはいっても、どちらかと言うと龍の追試回避対策というものに近いのだが。
「龍、ペン止まってんぞ。お前またわからないのか。だからさぁ、ここはイディオムだからこれとこれとこれで繋ぎ合わせてこっちの動詞がto不定詞になって―ほれ。」
ひょいひょいと使うべき単語に恭は丸をつける。
「ふーむ……。でもやっぱ意味わっかんないよ!」
唸りながら問題を睨んでいた龍がペンを投げ出す。
「何でだよ!だからイディオムだっつってんだろ!覚えんの!」
「そーじゃないんだよ恭ちゃん!日本語で例えば『私はサッカーをします』っていう文があったとしようよ。そしたら突然『私は』『サッカー』『をします』みたいにバラバラにされるんだよ?!俺が文章なら絶対突然バラバラに分解されるのはごめんだ!しかも再構築しろときた!何なんだ!どっかの錬金術師か!」
「いや、そういう問題だからだろ!」
「でもね?!そういう問題作らなきゃいいじゃんか!」
「はいはい、屁理屈は良いから。後々追試になって泣くのはお前だぞ龍?」
「でも…」
「反論しない!で、お前は次はどこがわからないんだ?」
「………ここです。」