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喧嘩上等
「恭ちゃんいねーし今日は暇だなー」
コンビニで購入したアイスを銜えつつ龍はあちらこちらへフラフラ。
「おいこらテメェ。」
「あん?」
背後からかけられた声にいつも通り返して振り返る。
「この前はよくもやってくれたなぁ、オイ。」
ニヤニヤと笑いながら近づいてくる相手を見て、最後の一口を放り込んで残った棒を投げ捨てる。
「はっ、上等。この前俺にボコボコにされたの、忘れた訳じゃねぇよな?」
龍がニヤリと笑ったのを皮切りに、景色は一気に加速した。
数分後、出来上がった人の山に背を向けたのは龍。
「あーあ、格好つけてゴミ投げ捨てちゃったしー。恭ちゃんに怒られるー。」
ぼやきながら、彼はゴミを拾いに走った。