29/83
プレイ時間
本日は龍の家でゲーム。
「よっしゃ勝った。」
「ぬあー!もう恭ちゃん強すぎるでしょ!」
「プレイ時間が違う。」
「知ってる。あ、兄貴オススメのゲームやるー?」
「おお!龍の兄ちゃんオススメのゲームは結構俺がやってなくて面白いのが多いからなー。龍、どれだー?」
「右の棚の下の方。あーっと違う、恭ちゃんもーちょい左の、それそれ。」
「あ、これ俺がこの前超迷って買わなかったやつだ。やるぞ。」
「ん、いーよー。俺何か飲み物入れてくるけど何がいい?」
「オレンジジュース。」
「即答かよ。多分あるし入れてくんねー。先やってて。」
「言われるまでもない。」
「いや、遠慮くらいしろや。」
軽口を叩きつつ龍が出ていくなりディスクを入れかえて起動する。
セーブデータ選択の画面でそれまで滑らかに動いていた恭の指が止まる。
表示されているのはプレイ時間1000時間オーバーの数字とSYOの文字。
「…龍の兄貴マジか……」