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シャトルラン
「恭ちゃん、止めるとき言ってね!俺も止めるから!」
「お前は女子か龍…」
「だって周り誰も居ないのに走り続けるとか何の拷問!」
「え、何お前そんなに走る気なの?引くわー…。」
「逆に恭ちゃんは走らないの?!」
「いや、走るけどさ。」
「シャトルラン始めまーす!3、2、1、スタート!」
ゆっくりとしたテンポで音が鳴る。
しかし、それも30、40と回を重ねるごとにスピードが上がっていく。
「龍くーん!頑張ってー!」
「まっかせといてーっ!!」
「恭くーん!」
「ウゼ。」
「ちょっ、恭ちゃん?!応援にウザいは無いんじゃない?!」
「黙れ龍。」
最初の方こそ軽口を叩き合っていた訳だが、流石に50を越えると口数も減ってくる。
「……はっ……はぁ……。」
「……ん。」
周りに居たメンバーも段々と減っていく。
『132』
アナウンスがそう告げたときにようやく最後の一人、龍が走るのを止める。
拍手が鳴り響く中、どうにか壁際に這っていき、壁に凭れてタオルで顔を覆う。
「おう、おつー。」
爽やかな笑顔を見せる恭に、龍はお決まりの台詞を吐いた。
「一緒に止めようって言ったじゃん!!」




