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正義のヒーロー

作者: 幸多

むかし憧れていた正義のヒーロー

真っ赤なマフラーとマントが印象的で、いっつも遅れてやってくる。

僕もそんなヒーローに憧れていた。

いつも日曜日の朝8時になるとテレビの前にいてチャンネルをあわせた。ドキドキしながら待っていた時間が好きだった。

コメディも含まれていてそれでいてちょっとうるってくるような卑怯な話もある。

お茶目でいい加減だけどなぜか憎めないレッド

いつも冷静沈着頭脳派のブルー

元気いっぱい食べることが大好きなイエロー

少しドジだけどみんなのヒロインピンク


友達と一緒にヒーローごっこをやっては笑ってた。帰るのが遅くなってお母さんに怒られたりもした。そんな頃が一番楽しかった

学校から帰ってきたらランドセルを玄関に放り投げ友達の家に遊びに行く。公園のジャングルジムでヒーローごっこをして外が暗くなるまで遊んで家に帰るとお母さんの作った温かいご飯が待っている。お風呂に入ってテレビを見て、明日の準備をしてベットに入る。ただ単純に幸せだった


大人になっていくにつれて汚いものを知った。悪いことでも仕方がないことだってあった。あぁ、おとなになるのってこういうことを言うんだろうな

正義のヒーローはなんでも助けてくれる。嘘つきは許さない。小さな涙にも気づいてかけつけてくれる

そんなヒーローに憧れていたが大人になると忘れてしまった

純粋な心はもうどこにもないのだ


なにが悪いのかいいのかもわからない世界で僕たちは生きている

世間一般的には悪でも一部の人たちにはそれは正義であり救いでもある。その矛盾は広がる一方だ

ヒーローになりたかった僕はただの一般人でしかない。

突発的になにか超能力的なものが出てくるわけでもないしましてやマッドサイエンティストに改造されたわけでもない。そこら辺に転がってる人なのだ。もちろん銃で撃たれれば死んでしまうし刺されたら痛い

あの公園のジャングルジムでヒーローごっこをしていた頃には戻れないのだ

大人になるということはそういうことである


現実とは常に非情だ。

自分もむかしヒーローになりたかったなぁって思いました

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