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1話

気がつくと2人はそこにいた


「あぁ、今回は一緒に来れたみたいだな。それに年齢は両方高校生ぐらいかな?」


男の方が呟く


「だね、お互いに赤ん坊からやり直しで離れ離れってのもいくらでもあったもんね。」


続いて女の方


「さて、状況を確認するぞ。」


2人は辺りの環境と自身達の状態について調査する


「服装は、よくある中世時代の村人っぽい感じだね。」


「本当にこうだったかは分からないけど漫画とかでよくある感じの中世ぽさだな。何故か知らないけどこういうのが多い。」


「世界を作る人達がいるとしたら、ゲームを作る時と同じようにアセットの使い回しでもしてるんじゃないかな?創造主が実際にいるような世界でもそういうことあるから。」


アセット・・・ゲーム界隈では3Dモデルやテクスチャといったものの中で他の人が制作するゲームに転用できるパーツのこととして使われている 無料から有料のものまで大量にある

俗に言うクソゲーの中に入るのだろうが、アセットを多用してオリジナリティが一切ないゲームも多数存在する、その癖に有料なものまである


「創造主をそういう世界を作らせるように作った上位存在とかがいることを考えてたら哲学になってくるからその辺にしとくぞ妹よ。」


「それもそだね、弟くん。」


「それで、ここは草原のようだな。人が通ってそうな道もあるから町、もしくは村が近くにあるかもしれない。」


辺り一面が1色で木や岩が所々にある程度だ、ただ一部地肌が線となって露出している部分がある。何かが定期的に通っているのだろう。


「じゃあそこ歩いていこうか、ここにいてもどうしようもないし」


2人はその場から歩いて道なりに進んでいく

川があったので水分補給をしておいた。

歩いているうちに道は森の中に続いていた。

途中折れてる木があったが特に他に異常は起こらなかった


「そういえばさぁ、魔法とかって使えたりするかな?」


「あぁ、まだ試していなかったな。どれ。」


歩きながらそれぞれの習得している魔法や魔術等を使用していく


「使えるのは一般的なRPGに出てくるような火とか氷とか雷とかのその辺の属性魔法関連と回復魔法と身体能力や思考速度等の基礎能力上昇の魔法という感じだね。」


「そうみたいだな、錬金術とかの少しマニアックなのは使えないみたいだ。しかし魔法が使えるっていうのは。」


「いるよね、そりゃ。」


その時唸りを上げて狼のような獣が3匹が背後から駆け出してきた

鋭い爪を持ち、通常の狼と比べても強靭な肉体をしている。

直撃するとひとたまりもないだろう


「魔物が、と言いたいところだがぶっちゃけ魔物と動物の違いって世界によってはあんまり無かったりするんだよなぁ。」


「まぁでも動物よりは賢いことが多いし、理性を持って行動する種族もいるし多種多様だけど少なくとも攻撃してくる以上は抵抗しないといけないよね。このまま食べられちゃうのもアレだし。」


そうこうしてると獣の1匹が男の方に襲いかかる。

素早く近づき、首元に向かって尖った牙で食らいつく。


「うぉっと」


余裕を持って後ろへ1歩下がって回避する 身体能力はいじってないがこれぐらいなら避けられるようだ。


「お返し!」


すかさず左回し蹴りを叩き込む。

キャンッ!と甲高い声と共に数メートル後ろに飛ばされる獣


「う〜ん歩く程度なら大丈夫だけど戦闘となると前の身体とのギャップがあって慣れるまで大変だなこりゃ。」


「なら最初は魔法に頼った方がいいかもね。」


そう言って女の方は地面に手をつく。

触れている箇所を中心に小さく魔法陣が展開される。

すると3匹の獣の足元から槍状の岩が勢いよく形成される。


2匹に命中し、1匹は軽く足を怪我させた。

先程蹴りを叩き込まれた獣は男の方を警戒していたため特にもろに受けたために気絶してしまった。


「あれ?1匹外れちゃった。」


「なんだよリア、そっちも調子悪いのか?」


「うるさいなぁ、前は魔法が無かった世界だからしょうがないじゃん!ラグなんか対して効いてなかったじゃん!」


2人の言い争いはそっちのけで獣は気絶している1匹を除いて逃げ出していった


「あ、逃げちゃった。」


「どこかの村の守り神だった可能性が数億分の1ぐらいであると思うから大丈夫だ。」


「それ大丈夫じゃないでしょ。」


「冗談だ、それよりそろそろ日が暮れるからここらで野宿だな。あの1匹は今晩のご飯になりまする。」


ラグは木の枝を拾って魔力を流して強化をし、獣に突き刺してとどめを刺す。気絶から覚めて暴れだしたがすぐにそれも鎮まった


「筋多そうだけどな〜」


「この状況で贅沢言うな。」


そう言ってラグはどこからか手提げバックを出現させ、テントを中から出して設置し始めた。リアはそれをただ見ていた。


「そのバックに便利だよね〜。記憶ではどっかの神様に貰ったんだっけか。昔過ぎて覚えてないや。別空間に置いておけるし容量無限だし持ち主を永遠に付きまとってくるんだからね〜どうやって作ったんだろこれ。」


「分からん、ただ容量が際限なくあるのに武器とかは入れられなくてこういう小物しか入らないのは変によく出来てるよなぁ。魔法がない世界では使えないように完全にバランス調整されてる感がある。別の世界で使うことは想定されてないはずなのに。あ、リア魔法で刃物作れる?」


「土の属性の魔法いじれば多分作れるよ〜ほら。」


出刃包丁に近い形状の刃物が生成された。ご丁寧に柄の部分もしっかり木の属性の魔法を使われていてしっくりするようになっている


「サンキュー。」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「肉自体は良いんだろうけど調味料が無いから飽きちゃうね。」


「文句言うな。」


「ははは。んじゃ夜遅くなってきたしそろそろ寝ようか。」


「そうだな。」


2人は同じテントの中に入って寝袋にくるまった。

外で火を炊いているので虫や動物が近づいてくることは無いだろう


「良かったね。」


「何が?」


「2人一緒でいれて。」


「そうだな。最終的に敵対しあってる軍に所属してたなんてこともあったしな。」


「それ以来そういうことがあった場合は手加減なしで戦うって約束したしね。」


「滅多に全力で競い合うこと少ないから新鮮だけどあんまりやりたくないもんだな。」


「そうだね。じゃ、そろそろ寝るね。おやすみラグ。」


「おやすみリア。」







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