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OFUSE始めました。
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ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
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さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
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そんな訳で、ゴブリンの集落を壊滅させた俺たちは、まだゴブリンの集落で家探しをしていた。まあ、戦闘が終わってから5分くらいしか経ってないしな。家探しは基本。色々と素材も沢山あるんだし、採取しない方が勿体ないんだよ。
「ねえ、そんな汚い場所を調べてどうするのよ? さっさと移動した方が良いんじゃないの? ゴブリンの長の王冠も取ったんだから、もう用は無いでしょ?」
「そんな事は無いぞ。特にこういった場所には、ゴブリンの所有物が置いてあるからな。っと、こんな感じに錆びた鉄の剣なんかがある場合がある。これは自分で加工をすれば、鉄に変換できるし、こういった場所でもミスリルが眠っている時もある」
「え? なんでミスリルが?」
「それは俺も知らないけど、ゴブリンが集めてくるんだよ。それに、これだ。これはホン茸。中級HPポーションの素材になる。ゴブリンが不衛生だから、菌が繁殖しやすいんだ。そう言った中には、こういったお宝も眠っていることがある。中級のポーションの材料もこうやって入手出来るんだよな。まあ、流石に中級までしか取れないけど」
ゴブリンの集落は結構有用で、魔石の他にも色々と素材が取れるんだよ。まあ、こうやって探すよりも、インベントリに全部放り込んで仕分けをした方が早いんだけどな。それでも時間はかかるし、まずは説明をしない事にはいけないだろう? だからこうやって探していたんだよ。
「まあ、こうやって探すよりも、インベントリに入れて整理した方が簡単なんだけどな。っよっと。どれどれ。おお、結構良いものがあるじゃん。流石にミスリルは無いけど、炭もあるし、銅もある。これでメギル鉄が作れるな」
「メギル鉄って何?」
「合金の1つだな。合金を作れるのは錬金術師だけなんだ。メギル鉄ってのは、鉄69%、炭16%、銅15%を配合したものになる。いや、それ以外の比率もあるんだけど、この比率が一番具合が良い。銀よりも強くて丈夫な鉄になる。まあ、流石にミスリルには負けるけど、結構いい合金なんだぞ? 特に初心者にはおススメだ。安くて銅よりも強いから、入手できるならしておいた方がいいだろう」
「本当に色々と知っているのね」
「まあな。この辺は実験を繰り返したからな。伊達に錬金術師を長くやっていないって事なんだよ」
この辺はゲームでしっかりと遊んだ内容だからな。特に先駆者の錬金術師が初心者支援用に結構な数の武器や防具を作っているのを知っている。俺だって合金を作ったり、基礎素材を作ったりと色々と手伝ったぞ。クエストの一環でもあったからな。初心者支援キャンペーンとかも結構あったんだよ。
「まあ、ゴブリンの集落の最大の目玉はこれじゃないんだけどな。目的の物は長の家にあるし」
「長の家? まだ何かあるの?」
「まあ、そっちにもアイテムが保管されていたり、偶にレシピが混じっていたりするんだけど、知らないか?」
「……知らないわね。王冠だけ取って終わりだと思っていたわ」
「そうか。勿体ないな。レシピの入手機会は多くないから、入手できたらラッキーだと思った方がいいぞ。メイジ職関係のレシピも落ちるからな。今回は無さそうな感じだけど」
「それが本命だったって訳ね。レシピなんて普通は貴族様しか入手できないもの。こんな所にもあったのね」
「いや? 本命はこっちだ。……極小か。まあ小がある方が珍しいんだけどな」
「……それは何?」
「これは魔石だ。今回のは土属性極小魔石だな」
「魔石!? 魔石ってあの!?」
「どの魔石の事かは知らないが、魔石はこれしかない。ゴブリンの集落では確定で長の家にあるんだ。これは入手しておかないといけないものなんだよ。知らないと損をするなんてものじゃない。これのためにゴブリンの集落を襲撃しているようなものだからな」
魔石は色んなものに使われる。大きさは5種類。極小⇒小⇒中⇒大⇒極大となっている。まあ、錬金術師のレシピスキルには、これを合成する方法もあるんだけど、レシピスキルなんだよ。基本スキルには無いんだ。だから、レシピは重要なんだよ。因みに、小を中にするまでのレシピは、ゴブリンの集落で手に入れることが出来る。魔石の需要なんて無限にあるから、ゴブリンの集落は是非とも襲っておきたいものなんだよ。
「知っている? 魔石の鉱山って貴族様が管理していて、貴族様しか入手できないのよ? 魔石が取れるダンジョンもそう。全部貴族様が管理しているの。その意味が解る?」
「まあ、そうだろうな。魔石は貴重品だし、更には戦略物資でもある。そんなものを、あの貴族様が独占しないなんてことはないもんな。当然のように独占をしているんだろう。それも、価値なんてよく解っていないのにな。何処まで魔石の価値を解っているのかは知らないけど、基本スキルでさえも、魔石は必要になってくるからな。マジックスミスの半分くらいの基礎スキルに魔石が必要になる。魔石の供給はそれくらい必要なものなんだよ。まあ、平民には極小クラスの魔石がちょこっと流れてくる程度なんだろうけどな」
「ちょこっとって言うか、本当に殆ど流れてこないわよ? ごく一部の上位の冒険者が装備を強化するのに魔石を使ったって聞いた事があるけど、もの凄い大金を積んで漸くって話をしていたのを知っているわ」
「だろうな。魔石の安売りなんて絶対にやらないだろうし。でもな、なんにでも抜け道ってのはあるんだよ。こうやってゴブリンの集落を潰せば、確定で魔石は手に入る。因みに魔石は極小から小にする事も出来る。まあ5つ必要になる訳なんだけどな。錬金術師のスキルで極大の魔石を作ることも可能だ。錬金術師はこうやって素材を合成するのが得意なんだ。錬金術師の価値が解って貰えるだろ?」
「……本当に貴方って規格外よね。何でそんな事まで知っているのかしら?」
「知らないと損をするからだ。だから、ゴブリンの集落を探そうぜ? 魔石を大量に手に入れることが出来れば、武器の強化も出来るからな。必要以上に確保しておく方が良いんだよ。こういうのは数が多い方が良いからな。集められるだけ集めようぜ。まあ、売りはしないけどな」
「売ったら流石に目をつけられるもの……。死蔵するしかないでしょうね」
「何を言っているんだ? 勿論使うに決まっているだろう? 最低限の木の杖だとどうしても足りないからな。魔石を使って杖を強化する。エンチャントは任せて貰っても大丈夫だ。とびっきりとは言わないが、良いものを付けさせて貰うからさ」
「……まあ、いいわ。強くなるためには必要なのよね?」
「当然だな。強くなるのに手段を選んでなんか居られないだろ? 強くなるってそう言う事だと思うんだ。手段なんか知らない。強くなれればそれで十分だろう?」
手段なんかいちいち考えていられるか、俺は強くなるぞ。って感じだな。手段は手段でしかないんだ。魔石も手段でしかない。選ばないなんてもったいない。折角魔石を手に入れることが出来るんだ。使わないと勿体ないだろう? 売る? あり得ないね。魔石の入手手段は限られているんだ。貴族様に喧嘩を売るには流石に早過ぎる。喧嘩を売るならもっと強くなってからだな。最低でも武器関係と防具関係、それとパーティー6人くらいは最低でも必要になってくる。そのくらいは何が何でも必要だろうな。貴族様と敵対しても良いよって人がどの程度居るのかは知らないが、喧嘩を売る程度の事はやっておかないと、強くなれないんだよ。手段を選んでなんか居られるか。