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OFUSE始めました。
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ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
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さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
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調査は順調に進んだ、筈も無く。当てがあるなんてことも無いんだ。空振りが4連続。泥鉄鉱山の側に何かがある訳でもなく。ただひたすらに粘土が固まってあるのみであり、レイドルの森に関しても、素材は幾らかあるが、それも殆どが知る素材。既に採取済みの素材でしかない。ただ、解ったことは、4日目にして、レイドルの森からは出られると言う事だけだ。
「森の奥は砂漠かよ……マジで最悪だな。こう、なんとなーく、泥鉄鉱山を挟んで国があるんじゃないかなーって幻想がぶち壊された感じがあるな」
「そうなの? 砂漠に人は住めない、そういうルールでもあるの? 砂漠なんて見たことが無かったから知らないんだけど?」
「あー、なんというか、砂漠って砂しかないんだよ。碌に植物も育たないし、まず水がない。エデリオ商国の方は井戸が掘れただろう? 砂漠だと井戸はかなり望み薄なんだよ。数メートル掘れば水が出るなんて恵まれている方でさ。こっちだと下手したら数百メートル掘らないと水が無いなんて事もザラにあるぞ。……まあ、なんで森に砂漠がくっ付いているのかが謎過ぎるんだけどな……。普通に考えて、そんな植生にはならんだろうが。間に荒野が挟まるとかさあ。普通そういうのがあるじゃん? 誰だよこんな世界を作ったのは。あり得ない事も起きるってか? ここで水位が違うとか、意味不明な事になっているんじゃないだろうな? 何処のサンドボックスゲームだよ。バイオームが違うからとかそんな事あり得る? あり得るからこうなっているんだろうなってのはあるんだけどな。うーん。これは本格的にどうしたら良いんだろうか。砂漠と山地の間で何が違う? 何がある? 砂漠でってなると……。いや、砂漠だとワンチャンあるんじゃないか?」
「なんだかよく解らないことを言っているけど、砂漠だと水が手に入らないのよね? それは本当なの? あそこに大きな湖があるんだけど?」
「はあ!? 何処!? あ、オアシスがあるじゃん! マジかよ。珍しいなんてものじゃないぞ。……あれ? でもなんかおかしいな。俺の知っているオアシスとは違う気がする」
オアシス。砂漠のど真ん中に何故か水が湧きだしている場所だ。……そんな規模じゃないんだよなあ。あれってもしかしなくても湖じゃない?
「……恐れていたことが起きたか? いや、それ以上に面倒な事になったか? だが、よくよく考えれば、何もないよりはマシであって、寧ろ有難いのでは? 発展に歯止めがかかったとは言え、これがあるだけで話は大分違うんだよなあ。まあ、これが湖じゃなければ、の話になるんだが」
「水があれば良いんじゃないのかい? そんなに悲観する様な事は無いだろうとは思うんだけどねえ。水も補給できるんだし、そこまで距離があるようには見えないからねえ。寄っていくべきだと思うよ。調査もしないといけないんだろう?」
まあ、調査はしないといけないので、そっちに行くんだけど、目の前は砂。砂しかない。で、オアシスが都合よくあるかって話なんだよなあ。ワンチャンどころか拡大路線的にはノーチャンスでしかないんだが。いや、もしもそうだった場合は、もの凄く利益のあるものでしかないんだけど、それにしてもなんでこんな場所でこんな立地で、まさかの方向に進むのかね?
「……大きい湖ですねえ。向こう側が見えませんよ?」
「ああ、かなり大きいな。町が3つも4つも飲み込まれるんじゃないか?」
「さて、チャレンジャーは居るか? この水を飲んでみようと思う命知らずは居ないか? 今なら賢者が居るから、治療は出来るぞ。即死の毒なんて滅多にないからな。さあさあ、チャレンジする馬鹿は居ないか?」
「あのねえ。馬鹿って言われたら誰も飲もうなんて思わないでしょ?」
「無謀も良い所。でも、それでも馬鹿は居る。100人も居れば、1人くらいは馬鹿が居る」
「あ、俺なら飲んでも良いっすよ!」
「よーっし。被験者は君に決めた。……流石にがぶ飲みするなよ? 本気で死ぬかもしれないからな? ちょっとだけにしておけよ?」
「そこまで言われると、ちょっと怖いんすけど……。まあ、飲んでみますけどね。……っしょっぱ!?」
「ロゼリア! 回復魔法を早く!」
「まあ、使うけど、何が該当するのか解らないからねえ。とりあえず使えるものは全部使うよ!」
ああ、ここ、砂漠じゃなかったな。予想を大きく裏切るとは……。大発見ではあるんだよ? これがあれば、人口は支えられるし、食料だって調達できるようになるんだ。生きるのに必須の物が手に入るんだから、最高の結果ではあるんだけど、まさかこれだけ大きな砂地が、海岸だったなんて思いもしないじゃないか。
「まあ、心配するな。ちょっとだけなら毒にはならないから」
「……何か知っているのね?」
「ああ、これは海だ。湖とは違う。ここは海。今飲んだ水は塩水だ。海水から塩を得ることが出来る。出来るんだが……。こっち側に開拓する予定だったんだけどなあ。当てが外れた」
「……海? 海って何?」
「さあねえ? そんなものは聞いた事も無いんだけどねえ」
「海ってのは、湖の大きなもので間違いはない。間違いはないんだけど、湖としても大きすぎるからな。それが海って奴だ。そして、海の水には塩が含まれている。だから、生きるのに必須な塩が入手できる場所であったのは朗報なんだけど、海って何処までいっても海だからな。陸地が無いんだよ。まあ、偶にあるんだけど、陸地がないって事は、植物も何も育てられないんだよ。農業は無理って事になる。まあ、その分海産物は取れるんだけど、毒があるかどうかの確認をどうやってするのかって話もあるからな。食べたら死にましたって感じになる可能性もある。まあ、それを言ったら茸もそうなんだけどな。大体はステータスを見れば解るとは思うんだけど、それでも当たりハズレはあるからなあ。喜んでいいのかどうかって所なんだよ。まあ、食料事情はもしかしたら劇的に改善するかもしれないけど」
海かあ。思っていたのと違うんだよなあ。草原だったらまだ良かったんだよ。他国があったらなお良かったんだよなあ。望みが絶たれた。どうするよ? 塩は確かに有難いんだけどな? 肉からしか塩分を取る方法が無くなってしまっていたから、海水から塩を手に入れることが出来るのはかなり大きい事なんだよ。調味料としても良いからな。
でも海か。……拡大路線は思いっきり変更しないといけないよな。南側に行くしかなくなった。北は海って事は、そう言う事なんだよなあ。山地の裏には海がありました。そんな馬鹿な。発展が途絶えることになる可能性があるんだよなあ。まあ、それよりも砂漠を避けたことの方が嬉しいけど。砂漠なら本当に何ともならない所だった可能性があるからな。海かあ。良かったと言えば、良かったのかもしれない。まだワンチャン残っているし。でも、町を作ることは確定したよな。塩の供給源は大事。大事なんだけど、それを忘れていた自分もそうなんだけど、思ったのと違うんだよなあ。
「まあ、最悪は避けた。そう思うようにするか。町を作るのは確定だけど、海って魔物がどうなっているんだろうか? 襲ってくる気配は無いんだよなあ。というか、海って初めてなんだよなあ」
ルーセントダイバーのマップに海は無かった。湖はあったけど、魔物が居たって記憶はないんだよな。ダンジョンの中の湖にも、居なかった気がする。でも、居ない訳がないんだよな。これを対策しないといけないのか。今後の課題だな。とりあえず、報告できる内容があるだけでもマシだ。海が見つかりましたってか。これ以上の拡大が出来なくなったのは痛い。これからどうするかな。




