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  作者: ルケア


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OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

「ちょっと緊急で会議をするぞ。本当にスタンピードが終わってないとして、こっちに来る可能性もある訳だ。ちょっとどころじゃなくて問題が起きる訳なんだけど、情報を確認していくぞ。まずは先日8箇所目の町が落ちた。それがここから6日の距離の場所であると言う事なんだけど、スタンピードはどうやって広がっているのか。それの確認からだな」


「お嬢? 何で俺まで参加させられているんですかい?」


「まあまあ。情報を沢山持っているのはそっちだからねえ。対処できるのかどうかの問題もあるからさあ。しっかりと話し合っておくべきだろうとは思うよ? 少なくとも損はさせないさ。得があるかどうかは解らないけどねえ」


「はあ。まあ、良いですけどね。こっちも情報の整理がてら参加しますか」


「まず、誰か知っているか? クレメリア町が落ちたかどうか」


「落ちているわよ? 結構前に落ちているわね。あそこを中心に大きく広がっている所だから。何でか知らないけど、こっちに向かっているって話もあるって聞いているんだけど?」


「その話は嘘ですなあ。全方位に関係しているのでね。万便なく落とされているんですわ。魔物が何を考えているのかは知らんですがね? なんだかそこを中心に大きくなるように落としていっているって話を聞いてますわ」


「なるほどな。その情報が正しければ、スタンピードの方向性が見えてくる。全方位に展開しているのであれば、そういう形式のスタンピードだ。方向が決まっている場合と、全方位の可能性があるんだが、クレメリア町が落ちたと言う事は、方向性が決まっていないスタンピードになる。それは結構朗報だな。進攻速度がかなり遅くなる」


「……何を言い出したのかは知らないけど、何でそんな事が解るのよ? って聞いても無駄ね。いつも通り何の知識かは知らないけど、そういうものなんでしょうね。それで? 打開策はあるのかしら? 無いと困るような気もするのだけど?」


「うむ。全方位型のスタンピードは、一番初めに落とされた町が中心になって起きている。そこを潰さないと終わらない。つまりは、クレメリア町の隣が落ちたんだから、そこがスタンピードの拠点になっている。そこを落とさないと、このスタンピードは終わらない。無限に湧き出てくる魔物の処理をし続けないといけない。まあ、俺はこの処理をしたことがないんだけど、結構面倒らしい。簡単にいうと、難易度がかなりやばい。方向性が決まっている方が難易度的には簡単なんだよ。回り込めば終わるからな」


 そうなんだよなあ。スタンピードには2種類あって、方向性が決まっているパターンと、そうじゃないパターン。まあ、隣接している町は普通に被害が大きくなるんだけど、落とすとなると話は変わってくるんだよ。外壁でしっかりと囲まれている以上、簡単には落ちない訳だ。それでも落とされたとなると、そこは死屍累々になるんだろうな。まあ、それはとりあえず置いておくとして、まずは1番最初に落とされた町がコアになる。そこからどう進むのかでスタンピードの方向性が決まる訳なんだが、1方向に向かっているのであれば、対処は簡単だ。コアを叩き潰せばいい関係上、横から背後からその拠点目掛けて攻勢をかければ終わるからな。まあ、後処理は面倒にはなるんだが、統率個体はそこにしか居ないはずなんだよ。だからそれを倒せるかどうかで話が変わる訳だな。


 ただし、全方位にスタンピードが起きている場合、回り込んだりするのは不可能に近い。回り込む前に、他の町が落とされるからな。ただ、全方位に展開するため、スタンピードの速度としては落ちる。だからまだここから6日目の町が落ちた程度で済んでいるんだろう。順当に攻略されているとも言えるんだけどな。魔物の癖にこざかしい真似をするじゃないか。統率個体の知能が高いんだろうな。まあ、こういう考察が出来ると言う事なんだよ。


「……つまりは、難易度が高いという訳だな。今更言う事でも無いのかもしれないが」


「そう言う事だな。俺たちが逃げた後、全力で潰しにかかると思っていた訳なんだよ。流石にお貴族様が自分の面子を潰すような事はしないと思っていたからな。……まあ、ここまで無能だとは思わなかったが。無能からランクを下げないといけない訳なんだけど、それ以下ってそんなランクは無いからな。もう災害と同じレベルの話なんだよ。ここまで酷いとは流石に思っていなかった。戦力をかき集めれば、なんとか対処は出来ただろうとは思う。まあ、ここに至っては、既に遅い可能性があるんだけどな。もうスタンピードを止めるのは諦めた方がいいだろう。食い止めるので精一杯なんだろうとは思うぞ。潰せるのであれば、既に潰している。そうじゃないか?」


「まあ、そうだろうねえ。潰せない理由があるなら別だけど、結局は戦力がないんだろうねえ。奪還作戦が開始されたなんて話も聞かないし。そっちでも話はあったのかい?」


「いえ、聞きませんね。ただ、良い武器を沢山売ってくれと懇願はされたようですぜ? こっちの兄ちゃんが作ってくれた武器をそれはそれは大量に大金で買ってくれましたからね。いいお客であったことには変わりがない訳ですわ」


 まあ、そうなるだろうな。まずは武器をとなるのは解る。それを冒険者に配ってでも戦力を集めない事には話にもならない。まあ、それはこっちでもなんとかしないといけないとは思うけどな。それで、色々とエデリオ商会には動いてもらわないといけないかもしれない。


「で、相談なんだが、エデリオ商会の本店をこっちに移すって事は本当なのか? それ次第では作戦が変わってくるんだが」


「エデリオ商会の本元をこっちに移そうってのは本当ですわ。こっちの方が金になりそうだからな。未開地も探索するって言うし、それならこっちに本元を置いて、色々とこっちから指示を出した方が良いんじゃないかって意見は商会の中からも出ている。後は、もうすぐそこも乗り込まれて飲み込まれる恐れがあるからな。割と切実なんだよ」


「それじゃあ、なるべく早くにこっちに本店を移してくれ。それと、スタンピードの向こう側の商業圏は失われると思ってくれて構わないか? そのくらい本気で取り組まないとスタンピードを防げない。まあ、切り捨てるのは難しいかもしれないが、判断してくれると助かる」


「……本元には話をしてみますがね。どうするのかは向こうが決める事ですので。俺はやろうとは言えない立場なんでね。それで良いですかい?」


「十分だ。それと、クレメリア町に独立してもらう。クレメリア町は、食料生産もしている町であり、泥鉄鉱山がある関係上、金属類にも困らない。更にはゴブリンの集落からポーションの素材も手に入る。それらを考えて、エデリオ商会をトップに独立をしてもらう。これは可能か?」


「また変な事を言い出したわね。普通、そんなこと考える? 今まで辺境伯家に助けられてきたのよ? それを見捨てて独立するって本当に言っているの?」


「本気だぞ。そうしないと生き残れないからな。どうせ未開地の領地を貰うつもりだったんだ。それが既存の町に変わるだけだ。まあ、クレメリア町だけでは厳しいから、キッキリア町も併合してもらう事にはなるんだけど」


 独立国として動く。それくらいの事をしないと無理だ。お貴族様に頼っていたら、何時まで経っても終わらないどころか、寧ろ被害が拡大する。そんな事は望まない訳だよ。俺だって可哀そうだなとは思うぞ? けど、助けられないものは仕方がないんだよな。見捨てる時は見捨てる。その覚悟が必要だ。

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