38
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
話し合いの結果、逃げる事に決まった。……後味が悪いのは解る。なんとかしてやりたいという気持ちも解る。けど、俺たちだけではどうしようもないんだ。指揮権が貰えるのであれば話は違ったんだろうが、冒険者ギルドに対する命令も、兵士に対する命令も、出来るとは思えなかった。やることをやってから逃げるという手もあったんだろうが、もう無駄になる気しかしなかったんだよ。だから早々に諦めて、逃げの準備に。
それに合わせて冒険者たちにも逃げないかと声をかけさせて貰った。逃げると判断したのは、ほんの少し。数にして15人も居ない程度の事だった。まあ、逃げても稼げなければ終わるんだし、確実に稼げるって保証も無ければ難しい判断だとは思う。それでも逃げる奴らとは一緒に逃げた。まあ、途中で別れてしまって、俺たちがガメリア町に付いた時には、ついてきた人は居なかったからな。
なお、こちらの持つ情報は、エデリオ商会には伝えた。スタンピードが連鎖していること。兵士では止められない可能性が高い事、冒険者も止められないと思う事、進行方向はどっちの方面かと言う事。その他色々な情報と共に、手紙を冒険者に届けて貰う事にした。商会がどう動くのかは、これから次第と言ったところだとロゼリアは言っていた。無事に逃げてくれることを願っているが、そもそもそっち方面に行かない可能性もあるんだよな。
「結局、逃げて戻ってきてしまったわね。ここを拠点に動くって話だけど、これからどうするの? 直ぐにダンジョンに行くの? それとも魔石を回収しに、ゴブリンの集落を襲撃する? どっちでも良いとは思うけど」
「僕としては、ダンジョンよりもゴブリンの集落に魔石が本当にあるのかを確かめておきたいねえ。僕が使う事になるってのもそうだけどさ、本当に入手できるんだったら、色々と変わってくることもあると思うんだよねえ。まあ、それをどうやって活用するのかが問題な訳だけどねえ」
「そうね。魔石の回収が出来るかどうかを確かめるべきだと思う。自分たちも出来るのであれば、効率よく集められるとも思うし、なんならゴブリンのスタンピードも関係してくるかもしれないし。止められるのであれば、止めておきたいとも思う」
「ゴブリンのスタンピードか。現実的にあり得るのか?」
「ありえなくはないと言ったところか。ゴブリンも増えやすい種族ではあるからな。もしかしたらスタンピードが起きるかもしれない。それは解らない。が、調べて直ぐに解るかと言われたら、解るんだよなあ。前回はそんな事は無かったが、魔石の大きさが関係してくる。極小の魔石が出てくるのであれば、まだスタンピードは起きない。ゴブリンの集落がスタンピードを起こすときには、魔石の大きさが小になることが多いんだ。普通は20個くらいに1つの割合で小魔石があるんだけど、これが逆転する。小魔石が沢山取れるようであれば、スタンピードが起きる可能性が高い。まあ、前回からそれ程時間が経っていないし、ゴブリンは結構良い収入になるからな。なんだかんだといっても、スタンピードにはならないような気がしているが」
ゴブリンもまた、スタンピードが起こりやすい魔物だ。増えやすい魔物程、スタンピードを良く引き起こす。増えにくい魔物がスタンピードを起こすことは、殆どないので安心できるんだよな。まあ、スタンピードが起きないだけで、それなりの被害は出るんだけど。
そんな訳で、暫くはゴブリンの集落を襲う事に決定した。パーティーを2つに分けて、効率よく集落を襲撃してもらう事に。素材もある程度は回収して欲しいが、マジックバッグが無いので、回収は俺が担う事になる。なお、編成としては、
1班 俺、エイミー、ミサト
2班 カミラ、カエデ、ロゼリア
となっている。俺とカミラが分かれて、カミラとエイミーが分かれて、エイミーとカエデが分かれるという組み合わせを考えた結果、こういう風になった。バトルマスターになったんだから、シーカーとしてもそれなりに出来るわけで。シーカーを分けると共に、このゴブリンの森特化のカミラもエイミーと分けた方が良い。それで、俺とカミラもゴブリンの森をよく知るものとして分かれた方がと役割を分担した結果、良い感じの編成になったと言う事だな。
なお、俺たちの班は、ミサトが1人でゴブリンを殲滅していた。賢者ゆえ、致し方なし。圧倒的な戦力差だからな。装備も相まって、もうどうしようもないくらいに圧勝だった。魔石の回収がもの凄く捗ったのは、当然だと言える。賢者とはこういう存在なのだ。バトルマスターも強いんだけど、対集団になった場合、メイジ職が一撃で倒せるのであれば、殲滅力が違うからな。バトルマスターでも出来なくはないが、早さが段違いだ。まあ、装備の関係もあるんだけどな。そんな訳で、魔石がもの凄く集まってくれたんだ。2班の合計で151個。全部極小魔石で数えてだけどな。それだけあったら色々と出来るんだけど、まだまだ足りない。
「これ、やっぱり理不尽よね。職業もそうだけど、杖の性能が良すぎるんだもの」
「全くですね。歯ごたえが全くありませんでした。アントとどちらが強いのかと言われても解らないくらいには、この杖が強すぎるのが問題ですね」
「まあ良いじゃないのさ。強い事は良い事なんだからさあ。でも、こんなに簡単に魔石が手に入るだなんて、思っても見なかったよねえ。これなら魔石の収集が捗って仕方がないよ」
「まあ、それもそうなんだけどな。とりあえず、スタンピードの兆候は無かったわけだし、ダンジョンの方へ向かいたいんだけど、大丈夫か?」
「ダンジョンで良いレシピスキルを手に入れるんでしょう? それは良いけど、何処までのダンジョンなのかは解らないわよ? 誰も攻略したことが無いんだもの」
「出来れば100層であって欲しいけど、まあ、贅沢は言わないかな。90層でも十分だしね。エイミーが慣れてきたら、1日で走破できるくらいの難易度でしかないから、ダンジョンだからって気合を入れるのは間違っているぞ?」
「……あのねえ。未踏破って言っているんだけど? 100層もあったら、普通は何日もかけて挑むものなのよ? 解っているの?」
「普通はパーティーで潜るものじゃないんだけどねえ。レギオンが普通でしょ? 休む時間も必要なんだからさあ。寝る時間だって必要なんだよ? その辺はどうするのさ?」
「ダンジョンはちゃんとしたシーカーが居れば、100層程度、1日で走破出来るんだよ。罠もあるし、魔物も出てくるけど、そんなのは気にしても仕方がないからな。まずは100層まで攻略して、それから地図を埋めていくんだ。そして、1日で素材を回収しつつ、1周するのが目標って感じになるかな。出来れば、ヒヒイロカネを始めとした、鉱石各種があると良いよね。そうしたら色々と作れるようになるんだし」
「……駄目ね。やっぱり常識が違うわ」
「あ、あの! ダンジョンって慣れるものなんですか!?」
「慣れるぞ。そもそも正解の道を覚えてしまえば、地図も必要なくなる。まあ、地図も高値で冒険者ギルドに売れるからしっかりと作るけどな。採取場所や取れる鉱石もしっかりと記載しないといけないと思う。そのくらいシーカーは大切な仕事なんだよな。だから、エイミー。任せたぞ」
ダンジョンではシーカーを連れて行くのが普通の事なんだよ。シーカーなしでダンジョンとか、難易度が高すぎるんだよなあ。だからバトルマスターは必須な訳だ。シーカーも出来るんだから。




