表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: ルケア


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/84

3

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

「で? あんた本当に何者なのよ? 普通は生産職ならゴブリンの森になんて行かないはずでしょ? 危険だって解っているんだから普通は近づかないわよ」


「まあ、諸事情があってって感じだな。俺だってあんなところに出たかったわけじゃないし」


 完全に貰い事故なんだよな。まさか自分が異世界に飛ばされるなんて思ってもみなかったんだよ。って説明しても解って貰えないからな。どうしたものか。まあ、具体的には言わずとも、色々とぼかして嘘を交えつつ話していくしかないんだけど。


「町に入る時にゲートを潜っただろ? それと同じものがマジックスミスなら作れる。それの転送設定を弄っていたんだが、その影響でな。完全に事故なんだよ」


「マジックスミス……。いい天職を貰ったのね。でも、そこまで優秀な人材なんだったら、素材の1つや2つ持っていたんじゃないの? あの場では石斧を使っていたわよね? それってクラフトマン時代でも作ることが出来る品じゃない。もっとマシなものは無かったの?」


「それが転送されたらインベントリから物が全部消失していてさ。しかも帰るに帰れない状況になってしまってさ。ゲートが片道通行だったんだよ。ちょっと弄り過ぎたみたいでさ」


「何それ? じゃあ、貴方自身は何処かの貴族に仕えている訳? いい天職を貰っているならそれもあり得るんじゃないの?」


「いや、俺はフリーだな。誰かに仕えるなんて面倒だし。それと、天職ってなんだ? 天職なんて聞いた事がないんだが?」


「……え? 天職を知らないでマジックスミスなんてやっているの?」


「いや、マジックスミスじゃなくて錬金術師なんだが……」


「は? 今までマジックスミスの話をしていたじゃない。何で錬金術師の話になるのよ?」


「いや、普通に錬金術師になるためにマジックスミスにならないといけないってだけなんだが……」


 それはそうなんだよ。このゲーム、ルーセントダイバーの仕様なんだよな。まず初めに0次職を選ぶところからゲームは始まる。キャラメイクの時にソルジャー、メイジ、クラフトマンを選ぶことが出来るぞ。……NPC情報では、それらは持って生まれた才能らしいんだ。生まれで決まって来るらしい。なので、NPCもといこの少女はウィザードだと言った。ならメイジが0次職のはずなんだよ。


 そこから1次職を選び、2次3次と上げていき、最終的には5次職である錬金術師が最高到達点になる。……もっとも、錬金術師じゃないといけないのかって言われると、そうでもないんだけど。鍛冶で食っていこうと思ったら、マジックスミスで止めても良いんだ。マジックスミスは4次職。錬金術師にランクアップするだけの意味は、余りなかったりする。勿論だが、武器の性能だけで考えれば、1次職の鍛冶師でも大丈夫なんだけど、レベルの上限があるからな。普通は最低でもマジックスミスまでは育成すると思う。というか、ソロなら錬金術師で確定なんだ。錬金術師が5次職なんだから。何でも出来るようにならないとソロでなんてやれないんだよ。


「天職は常識的に考えて1つしか貰えないはずなのよ? 何でマジックスミスになった後に錬金術師になるのよ? おかしいでしょ?」


「いや、おかしくもなんともないだろ? そっちだってウィザードになっているって事は、1次職のレベルは全部上げたんだろ? それと同じだよ」


「意味解らないから。ウィザードは私の天職なの。それに1次職って何? そんなのになった覚えはないんだけど?」


「……は? ちょっと待て! 1次職を知らない!? それこそ意味が解らないぞ!? ウィザードになったって事は、1次職である黒魔導士、時魔導士、マジシャン、シャーマンはレベル20まで上げたんだろ? そうじゃないと2次職であるウィザードになんてなれないはずだ」


「1次職って通常職の事? 何でそれをレベル20まで上げないといけないのよ。天職だって言っているでしょ? 私はメイジからウィザードに転職したの。通常職になんてなった覚えはないわ」


「通常職? そんな言葉は聞いた事がないんだけど」


「本当に貴方何処から来たの? 余りにも常識を知らなさすぎるわ」


「セーンメリア王国の王都、メッセリアから来たんだけど……」


「……それ、何処? そんな国聞いた事無いわよ?」


 ですよねー。知っている訳がないか。ゲームの世界の話ですし? こっちはマジもんの世界ですし。異世界だからだろうなあ。でも、天職ってなんだろうな? いきなり2次職になれるってどう言う事だよ? 色々と法則が壊れるんじゃないのか? いやまあ、世界が違うし? それが常識なのかもしれないけど、天職なんて必要なくないか?


「なあ、天職ってそんなの必要なのか? メイジなら誰だって賢者になれるだろ? なのに、何で天職なんて必要なんだ?」


「はあ? 誰でも賢者になれる訳がないじゃない。良い? 賢者は選ばれた人間のみが成れる名誉ある天職なの。賢者が天職であれば、宮廷魔導士になることだって出来るのよ? 出世が約束されているの。マジックスミスだってそうよ? 普通は貴族が抱え込むのよ。何で在野に居るのかが解らないくらいの人材なのよ? それを解っているの?」


「いや、賢者は誰でも成れるぞ? メイジの5次職なんだから誰でも賢者になろうと思えば成れる。そりゃあ時間はかかるし、賢者になったからって言っても、魔法系スキルが揃ってなければタダのお荷物にしかならないけど。それに、マジックスミスはまだ簡単に成れるぞ? 4次職なんだから」


「……何で国が違うだけなのにここまで常識が違うのよ? 貴方、言っていることが滅茶苦茶よ?」


「そっちこそおかしなことを言っているからな? 普通に順番を考えて育てていけば、誰でも賢者に成れるんだよ。時間はかかるぞ? 経験値がもの凄く必要だからな。それに、カンストしたければそれなりに転職を繰り返さないといけないし、結構茨の道なんだ。早ければ俺みたいに若くして錬金術師に成れるけど、これでも急いでいた方だからな?」


「でも、何でマジックスミスから錬金術師になったのよ? 錬金術師なんて成っても意味無いじゃない。それこそポーションを作るための職業でしょ? 何でマジックスミスを辞めたのよ?」


「マジックスミスは4次職。錬金術師は5次職。ランクアップするから当然錬金術師を選ぶよな?」


「マジックスミスは貴族が抱え込む職業だって言ったでしょ? 錬金術師は、あんまり使われないわよ? 素材も厳選しないといけないし、ポーションくらいしか作れないじゃない。それなら薬師で良いじゃない。薬師だってポーションは作れるわ。天職の数が多い薬師の方が重用されるのは当然の事じゃないの?」


「錬金術師の本分はポーションじゃないんだが。各種素材の純化や合成が錬金術師の特徴だぞ? それなくして錬金術師は語れないんだが」


「そんな事も出来るの? 錬金術師って基本的に詐欺師が多いって印象しか無いんだけど?」


「……何でそうなるんだ? 錬金術師の能力を使わないと、色んな人が困るだろ? 特にマジックスミスなんて錬金術師が居ないと、素材の調達はどうするんだよ?」


 マジックスミスで良いとは言ったが、あくまでそれは能力だけで言えばの話である。素材を求めるならば、錬金術師になるしか方法がない。勿論、クランメンバーの誰かが錬金術師をやれば良いので、そこまで拘る必要なんて無いのかもしれないが。だが、錬金術師が要らない世界ってどう言う事? 必須のはずなんだけど。冷遇されているってマジで言っているのか? それこそあり得ないんだけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
お互いに事実でいい気がしますが、すごい否定し合うのね。 0次職から4次職や5次職に転職可能な人がいて、天職をもらうが転職の条件になるということでいいのだろうか。 錬金術師に詐欺師が多いのか、詐欺師に錬…
錬金術師なら、転生少年の錬金術師道世界じゃないかと期待してしまうな 過去や未来もあり
>あの場では石斧を使っていたわよね?  >それってクラフトマン次代でも作ることが出来る品じゃない。 どの意味で使おうとしたのか解らないのですが「次代」は違うんじゃないかと ①クラフトマン次第 ②クラ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ