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歴史の隠れ家  作者: 木島別弥
第三章 アジアの首都について
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アジアの首都はどこにあるのか

 アジアとは、ローマ帝国にあった州の名前であり、以後、ローマ帝国より東の土地を意味することばとなった。

 アジア諸国はアジアを地域を示す名称として使っているが、アジアという共同体が存在したわけではなく、アジア諸国は自分たちをアジアの一国だと認めることもあれば、認めないこともある。アジア共同体という概念は、ローマ帝国に基づくので、アジア諸国の内部にアジアの領土を規定する根拠はない。中東では、どこからがアジアで、どこからが西洋なのかあいまいである。これは、ローマ帝国の領土内がアジアなのか、そうではないのかがあいまいなためである。

 しかし、アジアには、アジアの首都というものが存在する。いったい、誰がアジアの首都を定め、アジアの首都を機能させたのか、それは不見識な私にはまだわからない。

 いったい、どこにアジアの首都があるのだろうか。ちょっと考えてみてほしい。アジアは広い。たくさんの大国がせめぎ合っている。どの大国も他の国に従うことなど認めず、譲らない。それなら、アジアの首都はどこにあるのか。

 正解を答えよう。アジアの首都は、東南アジアにある。シンガポールがアジアの首都である。シンガポールの秘密に疎い私には、アジアの首都が何を意味して、どのように機能するのかわからない。しかし、アジアの首都が、一見、最もアジアで弱小な地域である東南アジアに置かれていることは、この首都を定めた者たちの深い知性を感じる。アジアの首都は、イスラムでも、インドでも、中国でもないのである。田舎の海を越え、島々を探検して、辺境の地にアジアの首都を発見する。そんな東南アジアの冒険は、中世の時代にはとても心躍るものだったのかもしれない。


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