表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マザコン!  作者: 束砂
44/113

8月・HAPPY[BLUE]BIRTHDAY:8

タバコに火を付けて、煙を燻らせる……様になっていてムカつく。


「何が聞きたい?つっても、予想はつくんだが……」


口元に手を充てて声を押し殺して笑う。


「あんた、一体芽衣さんの何なんだ?!」


公平が口火をきった。

怒りを込めた口調で噛みつく。

その様に城崎は我慢が出来なかったのか吹き出して肩を揺らす。


逆効果だと知っているだろうに……公平は予想通りに「何が可笑しい!バカにしてんか?!」と益々頭に血が登り、飛び掛かりそうな勢いだ。


「悪い……クククッ……別に、バカには、してない……ふはっはは……」


城崎の笑いは収まりそうになく、公平は殴りかかりそうになった。

が、俺が公平の腕を掴んで止めた。

殴り合いは嫌いだ、話しが出来なくなる。


「あんた、母とどういう関係?」


ストレートに、真っ直ぐに城崎を見据えて問い掛けた。

これ以外に[聞きたい事]はないだろ?


城崎は笑う事を止めた。

大きく息を吐き、タバコをくわえて、吐き出す。

僅かだろうけど、静かになった。


「ふん……契約出版社の担当編集者っつっても、納得しない?」


柔らかな声で問いかけてくる。

俺達は無言で応えた。

すると城崎はまたもクスリと漏らして「元恋人だよ。芽衣とは高校の時付き合ってた」と諦めたようにさらりと言ってのけた。


俺の心臓が跳ねた。


「別れてから仕事で再会するまでは互いに連絡は取ってなかったよ。進学先も違ったし、忙しくしてたしな……満足?」


仕方なく、といった感じで城崎はため息混じりの煙を吐いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ