表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マザコン!  作者: 束砂
31/113

7月・芽衣の優雅な1日:4

「当たり前だろー。真っ先に芽衣さんに教えたし、はぁ……何してっかなぁ」


公平は天を仰ぐように上を向き、大きくため息を吐いた。


「だから、仕事でしょ?なんなの公平、今日は彼女は?あんた、彼女の事大事にしなさいよ」


麻琴の言葉に公平はジロリと目を細める。

平日の今頃、母はきっと俺の作り置いているご飯を温めて食べ


「昼寝してるって……たぶん。母は大概夜中まで作業してるから昼寝しなきゃ持たねぇし」


俺は少し焦って公平の不機嫌が増さないように、母の行動パターンとおぼしき事を話した。

前のように公平が麻琴に怒鳴るトコを見たくない。


「ふーん」


公平は納得したのか気のない返事をして机に頬杖をつき、窓の外を向いて麻琴から視線を逸らした。

二人の[母との繋がり]については追求しない事にする。

それより、二人が険悪になる方が今は避けたい事実に変わった。

麻琴は公平の態度に眉間にシワを作ったが、それ以上何も言わなかった。


母の事に関して二人は特別仲良くはなく言い合いはするが、険悪という事はない。

自己申告だが、互いに母を好いているのだ。

その部分は俺としてはあまり良い気はしないが、母が嫌われるよりはマシだ。


それに何より母が笑顔でいる。

だから多目に見ている……つもりだ。

だが、それは[本気]の[想い]ではないと俺が思い違いをしていると、知らなかったからだと後で気付いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ