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パートナー  作者: 緋擂
4/5

英語

 

 5人目・6人目、登場。

 キーンコーン カーンコーン


授業終了のベルが鳴った。

私の周りの人はみんな、一斉にノートや教科書をしまう。

それも、ものすごいスピードで。

いつも思うけど、こういう力って何で体育の授業では発揮されないんだろう?


「いやー、やっと終わったな―」


いや、先生までそんなこと言っていいんですか?

まぁ、この教室全員がそう思っているとは思いますが。


「アフリカかぁ…。へへ」


ふと右隣を見ると、チャイムが鳴ったにもかかわらず、宮島さんが爆睡していた。

もちろんノートはまっさら。

っていうかまず教科書すら開いてないし!

昼休みにしてた訳わかんない質問、寝言で言ってる。

しかも、よだれ垂れてるよ!!


「宮島!み・や・じ・ま!!礼するぞ―」


先生の呼びかけなんかそっちのけで、まだ寝てる。

とある先生によると、ここまでぐっすり眠られると逆に微笑ましいらしい。

そんなもんなのかな。


藍那アイナ、悪いが起こしてやってくれ。俺も早く帰りたい」


そっちかい!!

ツッコミを入れつつ、私は隣の彼女を軽く揺すった。

藍那アイナココロ、今日これで何度目の動作でしょうか?


「宮島さん、咲々ちゃん?授業終わったよ」


ぐー。


「帰る時間だよ!!」


その瞬間、ぱちっと目が開いた。


「ん?帰る時間!?」


その質問には先生が答えた。


「そうだぞ。しっかしよく寝てたな…。なぁ、俺の授業ってそんなにつまんないか?」


「はい!」


ためらうことなく言ってのけた彼女の発言に、若干25歳の英語教師は少し傷ついた顔をした。

当たり前だわ、そりゃ。


「…まぁ、いい。とりあえず礼しよう、な!!」


相当返りたいんだ、先生。

ほんとに大変だなぁって思う。

うちのクラス、平均点上がんないからなぁ。


「礼、ありがとうございましたー!!」


先生は慌てて教室を出て行った。

もしや…デートの約束?

いつのまに!!黒雪先生もやるじゃん!!

…まさか、あの先生がね−。

うん、やっぱりありえない。

だって不器用そうだもん。

にしても…。

宮島さんって意外と脚速いんだね。


だって、礼と同時に彼女もすっとんで帰って行って…。

そして私たちはうるさいながらも、爆睡する転校生がいない教室でちょびっとは平和なH.R.を始めました。



 4話目!!

読んでくだされた方に、ありがとうとよろしくを!!

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