月夜の出会い
*物語に登場する人物や設定は全てオリジナルになります。
拙い文章ですが暖かい目で見て頂けると有り難いです、誤字脱文ありましたら教えて頂けると助かります。
6月が少し過ぎたある日、私はバイト先のコンビニから出て見慣れた家へ続く道を歩いていた。
バイト先で勉強のお供にしようと購入したお菓子とジュースが入った袋を軽く揺らしながら歩いていると薄手の上着の下に着ているTシャツに少し熱が篭っているように思えて不意に空を見上げた。
見上げた先はすっかり暗くなった空、そこには雲一つ無い夜空が広がっていて綺麗な満月が浮かんでいた。
そろそろ梅雨入りすると今朝学校に行く前見たニュースで言っていた気がする、梅雨入りしたら満月も余り見れなくなるな…なんてふと思った。
正直普段ならそんな事思わないのになんで今日はそう思ったのか自分でも謎だった。
……馬鹿馬鹿しい。少し感傷的になってるのかな?
そう自嘲しながら視線を下げた時、視界の端に映った小さな公園に誰かいた気がしてそこに目を向けた。
「…?」
公園の丁度真ん中、砂場付近に誰かが立っているのが見えた。
月夜で明るいとは言えこんな時間に何してるんだ?
そう不審に思いながらもこちらに背を向けながら夜空を見上げるその人から私は目が離せなくなる。
腰辺りまで伸びた銀色の長い髪、身体付きからして女性だと思われるその人。
…綺麗な髪だな
そう思った時に私は公園へと足を向けていた。
こんな時間に怪しい、そうはわかっていても私の足は止まらなくて。
ゆっくりと着実にその人へと距離が近づいていく。
そして後数mという距離で私は立ち止まる。
近くに来て、私の心臓がドクッドクッと早くなっていた。
あの、と声を掛けようと口を開いた時その人は人の気配に気付いたらしく肩を軽く揺らしながらゆっくりと振り返った。
振り向いた瞬間蒼色の瞳が私を捉える、それは空と海を思わせる綺麗な蒼色の瞳。
向かい合った銀色の髪を持つその女性は、今までに見た事ないんじゃないかと思うほどに顔立ちの整った綺麗な女性で。
私と目が合った瞬間、僅かに目を見開きその後ふわりと綺麗な満面の笑みを浮かべた。
「……やっと見つけた」
「え…?」
どういう事?そう言葉の意味を尋ねるよりも先に、首にするりと腕を巻きつけ私を抱き締める女性。
「この時をずっと待っていた、やっと…」
出会えた…そう女性は言いながら私を抱き締める腕に力を込める。
私は突然の事に頭が真っ白になり、固まる事しか出来なかった。
それが私と彼女の出会いで、非日常の始まりだった。