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31話:ゴールデンビザとポルトガル旅行2

その話を聞いた、石津三千子が、古い話だけれど「ちあきなおみ」という感情をを込めて、歌う歌手がいて、旦那さんが急死して、耐えられずに、歌謡界から去ってしまったけれど、天才的な歌手で、彼女が、一時、このファドに感銘をうけて、「霧笛」という日本語のファドの名曲を歌ったので、是非、聞いてみてと言った。その晩、帰って、インターネットで、その歌を聞いた伊東慶子さん、清水克子さんが感動して、しばらく、涙が止まらなくなったと、絶賛していた。


 ポルトガル、ファド、恐るべしだねと言った。しかし、私たち、何、勉強していたんだろうね、こんな事も知らなかったなんて、それを聞いていた、石津健之助が、現代社会が、便利なりすぎで、こちらから、学問の扉、過去の歴史の扉を開けなくても、表面上の知識を教えてくれるからだよと言い、自分から能動的に勉強しないと、狡猾な商人や政治家に、若者達が皆、洗脳されちゃうよと、脅かした。そーね、気をつけなければなと、若者4人が納得していた。


 そうして、夜遅くまで、ファドを聴いて、飲んで、ホテルに帰った。翌日は、不動産屋に入ってリスボンの家は高く、50万ユーロでは、古い家1軒が精一杯だと言われ、ポルトの郊外にでも行けば、もっと広くて新しい家が、手に入るだろうと教えてくれた。翌日、列車で3時間かけてポルトへ、列車の車窓の景色は良いが、かなり揺れるのが気になった。しかし、気分を変えにビュフェ車両へ行き、ビールとツマミを頼んで、飲みながら外の景色を眺めていた。


 その後、席に戻ると心地よい酔い心地で、寝ているうちにポルトに到着した。そこから、ポルト市内の川の見える、ポルトのアパートホテルにチェックインした。翌日は、ポルトの町を散策すると、ホテルの近くに、カフェ・プログレッソという1899年創業のカフェがあり、アーモンドケーキとクロワッサンとエスプレッソで昼食をとったが、これが絶品で格安、その後、お腹が空くと、この店に入るのが楽しみになった程だ。


 その後、不動産屋で、50万ユーロで2軒、並んだ家はないかと、探し始めると、5件探し出してくれた。1軒はポルトの中心街から近くの古い煉瓦造りの家で、築20年で4LDKで、現在も,ご老人が、2人ずつ住んでいると,教えてくれた。次は、そこから内陸部へ20分程、いった新興住宅街の感じの家で、大きなスーパーと銀行があり、新築の木造の家が、整然と並んでいて3LDKのきれいな色の2階建ての木造一軒家が建っており、2軒で54000ユーロだと言ったが、完成してから、たぶん、1-2年以上は建っているようで、壁が、埃で,汚れていた。


 そこで、英語で、人気がなさそうですねと聞くと、笑いながら、そうでもないですよと言い、ポルトガルの賃金が低いために、新婚さんが買いたくても、手が出ないと,苦笑いをした。その後、海沿いはと聞くと、古い家ならあるが、はっきり言って、後から苦情が出ても困るので、奨めませんと言い、理由は、海風で金属が錆びて、洗濯物もとばされたり、砂埃で、生活にも支障をきたすと言い、そのため、ポルトガル人は、海辺から1km以上離れて、高台で景色の良いところを欲しがりますと言った。


 そこは人気があり、高いし、現在、売り物件がないと言った。その後、川沿いから坂道を上がった高台の景色の良い場所の物件を見せてくれて、リビングからの景色も良く、それ程、古くなかったが、ここを購入した高齢の方が、歩いて上り下りが厳しいと5年前に手放したと教えてくれた。若い人向きですねと言った。同行した若者達は、見学した家を何枚も写真に撮っていた。次に、ポルトの駅から近い、マンションの2室を見せてくれ、景色もそれ程良くない割に狭くて、割高だと思うと、言った。


 建物の中は狭い2DKのマンションだった。そして2時間ほど家を案内してもらった。どこも、良い点、悪い点がはっきりして、ちょうど良い物件というのがなかった。若者達は、車で移動するから、郊外の新興住宅街が気に入ったと話していた。そうして、翌日、佐藤君達、リスボンに戻り、今田夫妻の知り合いの不動産に50万ユーロでリスボンのマンションの2部屋を買う相談をしたようだ。


 若者達が帰った翌日、ポルトの町中を歩いていると、レロ・エ・イルマオンと言う名の本屋があり素敵な店構えで入ろうとすると入場料、3ユーロ、500円を取られる事がわかったが、向学のために見学する事にした。中に入ると、多くのお客さんで、ごった返して、写真を撮る、お客さんが多く、本を買う、お客が少なかった。何となく、映画のハリーポッターの中に出てくる本屋さんのようなイメージで、特に天井のデザインがオシャレで、イギリスのガーディアン紙が選ぶ、世界の素敵な書店で第3位になった言うのが頷けた。


 その後、グレリゴス教会に入ったが、教会とは別に、ポルトのランドマーク的な存在のグレリゴスの塔もあり、塔は上に上がることもできた。上に上がると、ポルトの町の遠くの方まで見渡せて、空の青さとの、コントラストが素晴らしかった。特にポルト旧市街は、景観を守るために、高い建物が全然ないため、ドウロ川がきれいに見える。毎日、お昼12時にパイプオルガンの生演奏が始まり、その音を聞くと感動した。教会の中は、とても豪華で広々して、でも厳粛な雰囲気もあり。とにかく美しい。


 次に立ち寄ったのがボルサ宮。商業組合の建物として1834年に建てられて、ごく最近まで証券取引所としてポルト経済の中心として使われていた様だ。しかし、見学はガイドツアーのみで一般客は入れなかった。続いてドロウ川の周辺を散歩すると、多くのカフェが立ち並び、大勢のお客さんでにぎわっていた。ポルトと言えば、ドロウ川の景色が象徴的だ。カフェに立ち寄って、スイーツをいただいて、ポルトワインを飲むのが最高の楽しみなのは、どなたも同じと見えて、大勢のお客さんが、入っていた。


 食事は、日本人の口に合うものが多く、長期滞在しても、全く問題ないと感じた。明日は、ポルトからコインブラと古い学園都市へ行こうと言った。翌日も雨が降らなかったので、地下鉄でコインブラ行きのバスの出発所でチケットを買って10時に出て、11時半に、到着して、近くのカフェで食事をした。コインブラと言えばコインブラ大学。この大学は13世紀に設立されたポルトガルで最古の大学で欧州の中でも屈指の名門国立大学になっている。


 歴史ある大学は世界遺産に選ばれた。大学に通う学生だけではなく世界遺産を見学する旅行者も沢山訪れる人気の観光スポット。世界遺産コインブラ大学の建築美の中でも人気の名所になっているのが大学内にある「ジョアニナ図書館」です。1724年に建てられた図書館は金泥細工という装飾が施されており30万冊の蔵書が保管されている。世界遺産に選ばれる理由が良く分かる圧巻の建築で、この図書館が今でも機能していることに驚かされて、2度びっくり。


 ただし、見学には入場チケットが必要となっています。続いて、マシャド・デ・カストロ国立博物館をたずねた。ここは、展示物以外にも様々な観光名所があり博物館の外観や中庭は素晴らしい、コインブラ大学からも近い。ポルトガルで最も重要なロマネスク様式の建築物と言われている「コインブラ旧大聖堂」は、コインブラがポルトガルの首都だった当時に初代ポルトガル王アフォンソ1世の時代に建設された歴史的にも重要な大聖堂で、建設当時から現在まで、ほぼそのままの状態で現在まで残る唯一のロマネスク建築として有名な観光名所。


 その次に1314年に聖女イザベル王妃によって建てられた「旧サンタクララ修道院」は、度重なるモンテゴ川の氾濫のため17世紀に丘の上に場所を変えた。その後、洪水などで崩壊した旧サンタクララ修道院は20紀後半に発掘され約12年の修復を経て現在では一般に公開される様になった。コインブラを1日で見て回ったが、有名な観光名所を全部、見て回るには、1-2泊しないと、回りきれないほどの観光地だった。その後、リスボンに戻った。

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