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20話:加納夫妻のクルーザーと遺産

 すると運転手さんに保険には入ってるよねと聞くと、もちろんですというので保険会社に連絡して下さいと言い過失の認定ができないが保険金の支払いの手続きをして下さいと言われ、その運転が、わかりましたと答えた。この話を熱海芙蓉会の前会長の篠田正一さんに電話をして状況話すと、何だ、先日、旦那さんが死んだばかりなのにと言った。しかし葬式をしてやるしかないだろうと言い、私から、昔の仲間に連絡するから、石津君は、葬儀の手配をして、決まったら、連絡してくれと言われ了解した。


 葬儀は4日後の2008年3月6日となり同じ葬儀場で行う事になった。告別式には18人が参列して、加納夫妻の急な逝去を悼んでいた。葬儀を終えた時、篠田正一さんに石津三千子さんが亡き加納和美さんに、もし亡くなったら家のタンスの真ん中の引出を見てくれる様に言われたことを話すと俺が立ち会うから行こうと言ってくれた。マンションの管理人に言い加納さんの部屋を空けてもらい言われたタンスの真ん中の引出を空けると遺書があった。


 それを空けてみると石津夫妻との思い出が書いてあり子供や親しい親戚がいないので今まで一番、世話になった石津夫妻に相続してもらいたいと書いてあった。預金通帳とカラマラン・クルーザーヨットの書類、タンスの中には宝飾品、ダイヤ、真珠のネックレス、サファイヤ、ルビー、エメラルド、マンションの権利書が入っていた。そうして篠田正一さんが俺が立会人になってやるから遺書のコピーを取っておけと言い立ち会い人と書いてハンコ押しておき1部ずつを保管すれば問題ないと言ってくれた。


 加納夫妻の預金通帳が4冊あり、これもコピーしておきますかというので、それのコピーはいらないと篠田正一さんが言った。通帳を見てもらえますかと聞くと篠田正一さんが遺産の金額については君たちの問題であり、わしには関係ないと言った。落ち着いたらコピーを持って来いと言われ、了解しましたと言い、その日の内に遺言書のコピーと原本に立会人のハンコをもらい1部ずつ保管する事にした。帰って通帳を見ると合計3800万円の預貯金が、残されていた。


その翌週、カラマラン・クルーザーヨットのヨットクラブに行き、事情を話すと、クルザーヨットの保管料金が陸上でも年間30万円かかると言ったクルーザーを持ち続けるか、それとも中古で売るか選択できると言われたので考えてから結論を出すと答えた。奥さんと話すると私たちが今後も、ここにいられるかもわからないのだから売却したらと奥さんが言った。そこで石津健之助が売りたいと言うと店の人がわかりましたと言い購入希望者が出たら連絡しますと言ってくれた。


 亡くなった加納夫妻のマンションをどうしますかと管理人が聞くので相場はいくら位なら500万程度ですかねと言い、だた、なかなか売れませんよと言った。平成芙蓉会で買う人を聞いたが誰もいなかった。そこで不動産屋に聞くと賃貸で7万円程度で募集するしかありませんねといったので、それでお願いした。ただこのマンションは熱海駅まで徒歩10分程度ですから借りては出ると思いますけどねと言ってくれた。


 その数日後、カラマラン・クルーザーヨットについて、ヨットクラブの管理人に聞くと、あなたは免許持っているのだから、あなたが使った方が良いのではないかと言った。売るとしたら、可哀想な程、安い値段しかつきませんよと言った。あなたが、もし5千万円以上持っておられるなら40フィートのカラマラン・クルーザー・ヨット、手放さない方が良いと言った。そこで平成芙蓉会のメンバーに話すと、絶対に手放さない方が良いと言う人が多かった。


 そして燃料費、割り勘でカラマラン・クルーザーに乗りたいというメンバーが15人もいたので売るのを辞める事にして、その後月に4-5回、熱海から平塚、大磯、伊東、下田のクルーズや釣りを企画した。その後、平均して月に10回も利用するようになり正直に燃料代+アルファを均等割にして徴収した。釣りが好評で新しいメンバーが増え釣って料理し、それを魚に飲んで食べての宴会を開くようになった。


 月に1回、鎌倉、逗子、藤沢、平塚、南伊豆への半日から1日のクルーズは、10人集まれば開催することになったが1人あたり1万円程度なので飲み物、食事を持ち込んでクルーズに参加する中高年の男女が増えてクルーズの旅は好評であった。そこでカラマラン・クルーザーを共同で、所有しないかと、持ちかけると1人いくらですかと聞くので安ければ共同所有した地と思う人と聞くと15人から手が上がった。


 1人あたり、いくらでですかというの15人共同なら月2万円、年間24万円でOKと言うと、それなら共同メンバーになりますと言ってくれ石津健之助の口座番号を教えた、毎月、入金お願いしますと言い、管理運用は私がやりますというと無理しないで下さいねと言ってくれた。できるだけ熱海に住んでるんだから1級船舶免許を取って運転するようにして下さいと言うと6人から、この条件なら免許を取りたいという声があがった。


 2008年3月31日に熱海芙蓉会の前会長の篠田正一さんに電話をして近くで会って話合いをしたいと言うと時間を指定し来たので、あるホテルのレストランで会った。石津健之助が平成芙蓉会の今の旅行中心に麻雀、ハイキング、カラオケの分科会に別れて活動しているこ事について篠田さんに意見を聞くとメンバーのニーズが、そうなっているのだから、それで構わないと言い若い首都圏のメンバーが増えたのは非常に良いと言ってくれた。


 そして旅行については一括して石津三千子が以前から仕事をしていた旅行会社への振り込みをしていて5%の値引きをしてもらっているので利益が出ているが、それをどう使うか聞くと奥さんは看護婦さんで旅行の時に体調崩した人の面倒を見ているそうじゃないか、その仕事の報酬としてもらえば良いと言った。加えて、亡くなった2人の友人もメンバーで遺産をもらった、お金も平成芙蓉会の何かに役立てたいと言うと、それは亡くなった人と君のと個人的な問題であって平成芙蓉会とは関係ないと言った。

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