決心
6時55分 誠報新聞社正門前
田中「鈴木くんのお子さんたちかな」
姉「そうです 連絡がなかったということは・・・」
田中「行方不明の線で警察へ行かなきゃいけないということだ」
タケル「お父さん・・・」
地下鉄に乗り警察署へ行った
田中「行方不明者がでまして創作をお願いしたいのですが」
職員「わかりました この書類に必要事項をお書きください」
田中「はい」
タケルと姉は心配でたまらなかった
タケルと姉は警察署の椅子に座っていた
田中が来た
田中「警察も受理してくれた 見つかったらすぐに報告してくれるとのことだ」
タケル「一つ心配事があるんです」
田中「なんだ」
タケル「お父さんは鬼奴団の担当 鬼奴団の記事を書いていますよね
そのことを鬼奴団がよく思うはずがないと思うんです」
田中「つまり君が言いたいのはその・・・」
姉「・・・鬼奴団が連れ去ったということね」
タケル「明日は休日だ 鬼奴団のアジトに乗り込む!」
田中「無茶な 相手は暴力団だぞ 中学生が敵う相手じゃない」
タケル「僕だけでとは言っていない ここは警察署だ」
田中「警察に依頼するってことか」
職員「鬼奴団が連れ去った可能性ですか しかし証拠もないことに我々は動けません 万一それが事実出なかった場合鬼奴団に対して隙をつくってしまうことになります」
田中「隙を作る?」
職員「我々だって鬼奴団に対して何もしていないわけではありません
調査において不利な条件があると支障が出てしまうんです」
姉「名誉毀損とかで訴えられたら不利よね」
タケル「警察のくせに弱虫め しょうがない僕が一人で行くよ」
田中「それは危険だ やめておきなさい 行方不明と信じよう」
姉「そうよ 変に首突っ込んだらあんたが誘拐されるわよ」
タケル「・・・」
田中「二人共落ち込まないで そうだ夜ご飯でも食べに行かないか おごってあげるよ」
姉「お言葉に甘えさせてもらいます」
タケル「なんでお父さんがいなくなったのにそんなにのんきでいられるの!」
田中「今回の件を考えるだけ虚しいことだよ 警察に任せておこう」
タケル「悲しくないの!」
田中「悲しいよ 大事な部下だ でも僕たちになにができるんだい」
姉「そうよ」
タケル「・・・」
その後三人はファミレスへ行った
隣の席に仕事帰りのお父さんと子供二人がいた
タケルは幼い頃を思い出した
よく仕事帰りの父を姉と一緒に迎えに行ってファミレスで夜ご飯を食べていた
悲しかった でも田中さんや姉のように振舞っていかなきゃと思った
ウエイトレスが水を運んできた
その時ウエイトレスが滑って水をぶちまけた
その水はタケルの方に飛んできた
しかしタケルは濡れなかった
電気がタケルを守った
電気にはじかれた水はテーブルの上に落ちた
ウエイトレス「すいません すぐに拭きます」
田中「濡れなかったよね・・・」
タケル「なぜか電気が僕の体を守ってくれるんです」
タケルの脳裏に父の言葉がよぎった
(父「発砲事件でも起きない限り警察は動いてくれない」)
タケルは決心した