試合開始
タケルは殴られた
電気の守りが通用しなかったことなど今までで一度もなかった
なのに・・・
鬼奴は言った
「世界はまだまだ広いんだよ 君みたいに13年しか生きていないくせに世界を知った気になるな!」
そういいながらまたタケルを殴ってくる
タケルは反撃ができなかった
初めてのことだ
驚きで動くことができなかった
「おいおい殴られただけでビビってんのか ここまで俺の部下をやってきた気合はどこへ行った!」
今度は蹴りを入れてきた
「そんなんじゃお前の父親は救えねぇな!」
鬼奴の周りの炎が鬼をかたどる
「憎むなら俺を恨む前に自分を憎め 弱い自分をな!」
燃える鬼の拳がタケルを襲う
タケルはふっと我に返り必死の形相で逃げた
後ろから迫ってくる
タケルはしゃがんだ
そのすぐ上を拳が通る
タケルは鬼奴のほうへ走った
だがデコピンではじき返された
燃える鬼は拳を連射してきた
避ける
避ける
避ける
タケルにはそれしかできなかった
もどかしかった
ここまで来たのに・・・
弱い
弱い
弱い
自分は・・・弱い
燃える鬼の拳が目前に迫る
「とまれ!」
バチバチ
タケルは目を開けた
拳が目の前で止まっている
いや何かに止められている
黄色いエネルギーに・・・
「なんだ これ」
鬼奴が笑った
「フフフ [合]を使った攻撃を受け止めるとは・・・」
燃える拳が消えた
「君もどうやら[合]を開花させたらしいね」
タケルは鬼奴を睨んだ
「わけわかんないこと言いやがって・・・ いつまでも上から目線でいられると思うなよ!」
タケルは鬼奴のほうへ拳を突き出した
「ぜってぇ 勝つ!!!」
バチバチという音とともに拳が黄色く光る
タケルは鬼奴のほうへ走って行った
「お返しだ!」
鬼奴の顔面を殴った
今回は炎に阻まれなかった
「フフフ [合]だけでなく電気も使えるようになったとは・・・」
鬼奴は怪しい笑みを浮かべた
「勝てるといいねぇ この俺にな」
鬼をかたどった炎がさらに燃え上がる
辺りはすさまじい熱気に包まれた
ゴーッという轟音とともに天井が崩れる
「ここじゃ狭いな 屋上で君に現実を見せてあげるよ」
鬼奴はタケルを掴みジャンプした
天井の穴から屋上へと出る
鬼がその穴を突き破り出てくる
「さぁ始めよう」




