彼氏を作りに海へ!
「逆ナン…かぁ。」
「なになに?はるちゃん、逆ナンなんかするの?」
「みさ…」
「でも手っ取り早く彼氏つくる方法としてはいいかもね。よほどでない限り、長く続かない彼氏ができるだろうけど」
「だよねぇ…でも、やってみる価値はあるかもだよねぇ…」
「ていうか!何?はるちゃんいつの間にかすごい負のオーラ醸し出しちゃってるけど!?」
「彼氏ほしいよ…ほしい…ほしい…」
「呟きが何か怖いんですけど?!ちょっ、ちょっと律ちゃーん!助けてー!」
***
キラキラ光って吸い込まれそうになるほど綺麗な青い海。
明るい日差しを受けて、その白さがさらに際立っている砂浜。
美しい。
「みさ的には、乗り気じゃないよ?こんな、はるちゃんの逆ナンのために海来るなんて。」
「でもビキニ…」
「そうなのよ!乗り気じゃないくせに、心のどこかではるちゃんのような彼氏欲しいって嘆いてるから、無駄に気合いいれてビキニなんて着てるのよ…情けない。」
「取りあえず、いい男を探そ?」
「おー!」
***
あちらを見れば水をかけ合いじゃれる、カップル。
そちらを見れば、砂のお山を作るカップル。
またまたあちらを見れば、ソフトクリームを仲良く食べあうカップル。
「んふふ。青春ねぇっ♪…じゃなくて、ここはリア充専用の海なのかよ!?」
「遥ー、もっと向こうの方行けば、フリーの人たちが多くいるとこだよー。そっち行きなよー」
海は海で、同じ海でも、場所によってリア充と非リア充で分けられていたのかー。
知らなかったなー、ははは。
「じゃあ、はるちゃーん!非リア充の集まる海行こー!!」
すごい失礼なことを叫んだな、みさ。
まあいいや。いい男、探しにいきますか!
「うんー!」