彼氏が欲しい!
この物語は全てフィクションです。
彼氏いない歴16年。
高校を入学すれば、彼氏が自動的にできるものだと思ってたのに、それは淡い幻想で、あたしの妄想だった。
友達もたくさんいて、何不自由ない生活。
だけど気付けば、わたし岡本遥、彼氏がいないまま高校2年の夏を迎えようとしていたのだ。
***
「はるかー。はるかー?遥ー?!」
「っはいっ?!」
「もう4時間目だよー?寝すぎだよ、もー。」
「ごめん。起こしてくれてありがと、律花」
律花というのは、私の親友、萌木律花である。
「もう、全くなんだからさー。来年受験だよ?大学いきたいんでしょ?」
「うん…」
「なら、きちんと授業くらいうけておこうよ、ね?」
「はーい」
そう、私は大学にいきたいのだ。
この前、夏休みまでに彼氏をつくろうと考えたとき、私は高校の間は素のままの、こんな間抜けな女の子として生きているから、彼氏なんてできるはずないって思ったから。
そして大学では、キャラチェンして、モテライフ送って彼氏も作ろうかとおもったからだ。
とにかく!
授業中、寝てる余裕があったら、少しでもいい感じの大学にいけるように、先生の話、しっかりきいて、参考書がっつり読んで…くらいはしなくてはならないのだ。
「でもなぁ…高校のうちに彼氏つくれそうだよ?はるか普通に可愛いもん」
「うーん…彼氏いるりつかは余裕におもえてもさぁ…」
「今度みんなで海行くときに逆ナンでもすればいいんじゃない?それがてっとりばやいよ」
逆ナンって…
でも、それが手っ取り早く彼氏できる方法なんだよなぁ