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【書籍化決定】羅刹の銀河 ~取り返しのつかないタイミングで冒頭で死ぬキャラになったので本当に好き放題したら英雄になった~  作者: 藤原ゴンザレス


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第六十三話

 30分ほどロビーにいると宮殿の封鎖が決まったと知らされた。

 事件の検証やら事後処理やらがあるのだろう。


「皆の衆、後宮に向かうぞ」


 嫁に言われて宮殿の一番奥、皇帝のプライベート区画に入る。

 後宮の前には皇帝直属の部隊がいた。


「皇位継承権第4位。ヴェロニカである! 皇帝崩御のため女性皇位継承者筆頭として後宮の解散を執り行う!」


 皇帝直属部隊にはすでに現状が知らされていたのだろう。

 すぐに中に通される。

 女官さんがやって来てバトンタッチ。

 奥の広間に女性が集められていた。

 皆同じ特徴があった。

 その特徴はロリ。

 圧倒的ロリ。

 幼生固定されたロリのハーレムがそこにあった。

 ……そりゃ皇帝嫌われるわ。

 本人たちが望んでやってるならわかるが……絶対ちがうもんね。

 嫁ちゃんは女性たちの前に出る。


「母上様方、姉上様方、お迎えに上がりました」


「様方?」


 俺が疑問を口にすると嫁が教えてくれる。


「皇帝の配偶者はすべての子どもの親なのじゃ。面倒な継承争いを避けるための制度だろうな」


「へー、それくらいじゃ起こるんじゃないの?」


「過去には起こったらしいの。だが今代は父上という明確な敵がおるからのう……」


 麻呂嫌われすぎである。

 少しかわいそうになってきた。


「ヴェロニカ。陛下は?」


 ゴージャスなちびっ子が嫁に声をかけた。

 たぶん正妻さんかな?


「お隠れに」


 嫁がぺこりと頭を下げた。


「貴女が手を下したの」


「いいえ。妾には準備の時間すらありませんでした」


「では誰が?」


「サイラス兄様です」


 次兄の眼鏡マッチョである。


「しかたない子ね……。そちらの男性は?」


「我が夫、レオ・カミシロにございます」


 ゴージャスロリッ娘が俺をじいっと見上げる。


「英雄の相。均整の取れた体。あら、皇帝陛下とはまったく違うタイプね。ヴェロニカちゃん、あなた男の趣味いいのね。驚いたわ」


 麻呂皇帝とは全人類の99%が違うタイプだと思うのよ。

 だけど嫁は顔を赤らめた。


「たいへんお恥ずかしく……」


「あら、恥ずかしくないわよ。見てこのお尻。かっこいいわー」


「やだー! 正妃様! この胸板見ました! 巨乳だわ~」


「キャー!!! ヴェロニカちゃんのえっち~♪」


 認識を改める。

 外見はロリッ娘だが、中身は中年のおばちゃんの群れだわ。


「あら、ごめんなさいね~。おばちゃんたち暇で暇で。刺激のない生活してるものだから……やだ見てこの腕!」


 おばちゃんたちに体のあちこちを触られる。


「では皆様、こちらに」


 嫁ちゃんがそう言うとゾロゾロと女性たちがヴェロニカを囲んだ。


「ヴェロニカちゃん、助けてくれてありがとうね」


「妾は間に合いませんでした……」


「レオくんの活躍の噂は聞いてるわ。レオくんが活躍したおかげで機会ができたのね。あなたのおかげよヴェロニカ」


 そう言って正妃はヴェロニカを抱きしめる。


「あなたは私たちの娘よ。ヴェロニカ。私たちの希望で、私たちの夢を叶える愛し子。よくやりましたね。これからは自分のために生きて。自由に。どこまでも自由に」


 その言葉に嫁は一瞬だけ涙を浮かべた。

 だが次の瞬間シャキッとしていつもの嫁に戻った。


「ええ! この国を頂きますとも!!!」


「そうね。皇帝になってこのくだらない後宮を解体して」


「お約束します! 妾には愛する夫がいますからな!!!」


 後宮を解体するのと、俺のハーレム計画は似た路線だと思うのだが……。

 近親相姦要素がないのが違うのか。


「皆の衆! 学生は近衛隊の指示を受けながら母上たちを護衛せよ! 婿殿とメリッサ、クレアとレンは妾の護衛じゃ! さあ外に出るぞ!!!」


 敷地内で車が待っていた。

 ぞろぞろと何台も連なって移動する。

 軍の護衛もいるけど、嫁に言わせると信用できるのは近衛隊や俺たちだけらしい。

 現時点じゃ命を狙う利益はないけど、邪魔になったら皇帝と同じく消されるとのことだ。

 車内では皇帝の暗殺のニュースが流れていた。

 俺たちが見たものとほぼ同じことが報じられていた。

 違うのは帝国の将来を憂いたサイラスによる単独犯というところだろう。

 あの場にいたお偉いさん全員止めなかったぞ……。

 それで雲の上すぎて名前すら憶えてない大将閣下が責任を取って辞職。

 後任は高倉のおっさん。

 で、宮殿前ではすでにデモ隊が押しかけ抗議活動に励んでいた。

 内容は「悪の皇帝が倒れた! 国民よ今こそ団結し戦争に勝利しよう! 政府はサイラス殿下を解放せよ!」……意味わからん。

 どう考えても政府主導である。

 すっかり戦争の責任すべてをなすり付けられた皇帝は報道でも悪の魔王扱いだった。

 プロパガンダってこうやるものなのか。

 ニュースは皇帝の悪口を一通り報道すると、今度は次の皇帝候補の紹介なんかを特集していた。

 本命は長兄トマス。正当候補。貴族からの人気が高い。

 次は次兄に繰り上がったウォルター。内政担当の文官からの人気が高い。

 で、嫁ちゃん。庶民や下級貴族の一番人気。軍部からの支持が厚い。

 嫁ちゃんがどちらの兄につくかで皇帝が決まると報道されている。


「嫁ちゃん。どちらかの兄ちゃんにつくの?」


「つかぬ」


 だろうね。


「ってことは殿下、天下取っちゃう?」


 メリッサが身を乗り出す。


「大臣や高倉たちがなにを考えてるか……次第じゃな」


 ホテルに到着する。

 ホテルは高級リゾートホテルを別館まで貸し切り。

 国の金で贅沢のかぎりである。

 ロリBBA軍団は一番いい部屋。

 近衛隊が厳重に警備している。

 学生も交代で要人警護の実地訓練。

 俺も2時間くらい入り口に立って警備した。

 なんというか……よく考えたら要人警護なんて軍に入って数年しないとやらせてもらえない。

 警護の訓練すら兵士の中では順番待ちだ。

 この実地訓練も金払ってでも受けたい兵士は多いだろう。

 すごい贅沢しているような気がする。

 シフトが終わると通信が入る。


「すまん婿殿! 荷物の運搬頼む!」


 ピゲット少佐に頼まれて搬入口へ。

 フォークリフトで武器弾薬を運ぶ。。

 普通の重機の免許持ってる学生少ないんだよね。

 ……皇族の配偶者とは?

 こうして、陰謀の一つもなく一日目は終わったのである。

 そろそろ他の惑星救いに行きたいんだけど。

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― 新着の感想 ―
[良い点] オカン組からは人気だったんですね嫁ちゃん…同じ女性だからというのもあるのかな? さて残る兄貴ーズは、どう此方にちょっかいかけてくるのやら…?
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