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第六百二十五話

 最近仕返しをしてないからか、なめられてるなと感じるカワゴンです。

 とうとう『銀河の覇王』とか『無血の征服王』とか好き放題言われてる始末。

 ブチ殺すぞテメエら!

 さて、心の叫びからはじめたところで。

 レプシトールでは娯楽はそこそこ存在する。

 相撲とか相撲とか相撲とか。

 相撲しかないんかい!

 金持ちの最高到達点も毎日酒飲んで女をはべらす程度だ。

 そのためクロノスで違法とされる薬物が大量に流出。

 ラリったおっさんがその辺で倒れてる地獄絵図だ。

 なお本当にヤバい地区ではおばさんが倒れてる。

 そこにクロノスからある娯楽が持ち込まれた。

 プロレス。うんうん。かなり好評だ。

 サッカー、それなりに好評だ。

 野球、さすがに太極国で大流行のスポーツは難しい。

 太極国と対戦と聞いたら選手が逃げ出す。

 そこでバスケットボールである。

 純粋なレプシトール人は背が高く、身長三メートルも珍しくない。

 その分細身でラターニア人と同じように非力な傾向にある。

 ただ他民族との同化がだいぶ進んでおり、庶民なんかは純粋なレプシトール人というのはそう多くない。

 銀河のどこにでもいるラターニア系が多い。

 ついでオーゼンやマゼランも含めたクロノス系。あの辺は同じ民族である。

 鬼神国系はほとんどいない。

 だが力が強く素早いのでチャンスはある。

 などのことからバスケットボールが一気に広まった。

 その辺に勝手に作られたバスケットボール場。

 ゴールだけ釘で打ち付けたようなのがそこらじゅうに作られてる。

 そこで少年たちがバスケットボールをしてる。

 そのくらいバスケットボールが流行ってる。

 帝国のバスケ雑誌やら教本は先を争うように翻訳して出版。

 片っ端から重版してる。

 クロノス本土へ渡り銀河帝国式バスケットボールを習うことが子どもたちの夢……って取り返しがつかんぞ!

 というかね、ニンジャの人たちの大半がクロノス軍に入隊。

 そこで軍の社会活動でやってる野球塾とかバスケットボール塾に入会。

 そこまでされるとマイク&ハマー社も黙ってられない。

 というか社会の圧力がかかる。

 まずはバスケットボールのリーグを作る。

 警察と軍と比較的ホワイトな企業が参戦。

 銀河帝国というかクロノス文化に浸ってるわけである。

 さらに例のごとく一休さんを……あ、もう百合アニメまで履修済み。あ、はい。

 ということでクロノスによる併合前の準備……という名目での遅延戦術がうまく行きすぎた。

 俺は絶望するのであった。

 いつもの食堂で……。

 そして西条くんである。

 今日の西条くんはギャル系ブレザー服。あまり似合ってない。

 西条くんは清楚系の方が似合うんじゃないかな?

 西条くんは嫁ちゃんの命でレプシトール併合特使として任命された。

 組織図上、西条くんは俺の部下ではない。

 銀河帝国皇帝直属の近衛騎士団所属なのである。

 だがクロノスに出向扱いになった。

 この辺は銀河帝国とクロノスの文官が互いに詭弁と法律の抜け穴を駆使して行っている。

 ……あとでなにか差し入れよう。


「私はクロノス王陛下の部下じゃないんですけどね!」


「ごめんよー! でも同期のよしみでお願い!」


「ユリさんとデートもできないんですけどね!」


「ユリもつれて行けばいいのじゃ」


 嫁ちゃんが現われた!


「へ、陛下……」


「西条、その方の実家はなんと言ってる?」


「小賢しく立ち回るのはやめ、流されるままに生きよと。銀河帝国やクロノスの今後を予想するだけ無駄だと言われました」


「うむ、婿殿どう思う」


「自分的には目の前のタスク処理してたら結果こんな感じになった感なんだけど。客観的な視点では国を手に入れるわ領土拡大しまくるわの征服王に見えるかなと。俺としては拡大主義とかふざけんなって思ってるのに……」


 なお帝国へのクラスチェンジは断固拒否する。

 俺は嫁ちゃんのぼんくら婿殿でいいの!


「敵対勢力が次々滅んでいく怪異じゃからの……。ということじゃ、西条頼んだぞ」


「ぎょ……御意」


 少し不満があるようだ。

 そりゃそうか。


「それでのー。婿殿」


 嫁ちゃんが「しかたねえな」って顔してる。

 なんだろうかこのあきらめた顔は。


「どうしたん? 変な顔して」


「悪いんじゃがのう。元バレー部も派遣してくれ」


 そういうことか。

 バスケットボールばかりずるいぞって話になったのか。


「あ、はい。でも体育館ないとだめじゃない?」


「ビーチバレーでもいいのじゃ」


 どちらにせよスペースが必要だな。

 ま、いいか。


「西条くん、編成お願い。元バレー部の男女も入れて」


 元なんて言ってるが、バリバリに部活動は続いている。

 むしろ文化交流として奨励されてる。

 ということでレプシトールはいったん置く。

 西条くんだったら無体なことしないだろうし。

 なんて思ってた三日後。


「たいへんなことになったのじゃ……」


 嫁ちゃんと緊急会議。

 食堂での会議なのでそこまで深刻じゃなさそう。

 ユリちゃんが資料を配る。


「彼ピになにかあったん?」


 なぜか西条くんと現地のレプシトール人がいろんなところで撮影した画像だ。

 みんなきれいな女性だ。西条くんは野郎だけど。

 ユリちゃんは感情をこめずに言う。


「全員男です」


「ふぁ?」


「全員男です」


 女装、それは男にしかできない最も男らしい行為。

 銀河帝国でははるか昔、神話の時代から女装の話がががががが……。


「なに広めちゃってるの?」


「きっかけはヤクザの取り締まりだったらしいのですが、女装を見たレプシトール人がマネし始めて……」


「お、おう……」


 つまり漢が真の漢に共鳴したと。


「こちらは発行された専門誌で」


「専門誌ぃ!」


 和服の西条くんが表紙だ。


「もしかして西条くんって傾国の男の娘?」


「本人ナルシストかつ自分がかわいいの知ってるのを除けば中身はドノーマルなんですけどね!」


 ナルシスト……あー、うん、レプシトール人もそんな感じだよね。

 辞世の句読んだり、切腹したり。

 カレンさんも谷間見せつけてたし。


「親和性が高すぎる!」


 最悪の人事をしてしまったかもしれない。

 だけどそれ以上に人手が足りないからしかたないよねって言い訳する自分がいた。

 他の人事案思いつかないもん。


「現地では人気あるみたいです。ヤマトナデシコ~って……」


 嫁ちゃんは黙ってる。

 俺が締めるしかないか……。


「もーどうにでもなーれー!」


 西条くんにまかせよう。

 たとえレプシトール人がバスケットボール選手と男の娘しかいなくなっても。

 俺はいろいろあきらめるのであった。

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― 新着の感想 ―
>レプシトール人がバスケットボール選手と男の娘しかいなくなっても。  俺はいろいろあきらめるのであった。  やべええw
作者さま、もしかして西条くんとリコちがお気に入り!?出せば勝手に話が進むタイプの人物···。
傾国の男の娘・・・ 初めて聞くパワーワード!
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