第五百八十五話
お米!
圧倒的お米!
隊長が寿司バーに連れてきてくれた。
大将が……なんか胡散臭いおっさんが寿司握ってる。
「海苔巻き一丁!」
海鮮の海苔巻きだ。
「海苔巻き一丁!」
ローストビーフの海苔巻きだ。
「海苔巻き一丁!」
カルフォルニアロール風でフライが入ってるヤツが来た。
うまくもまずくもない。
米もカミシログループのマゼラン米じゃないか!
オオコラ!
銀河帝国に喧嘩売ってるな!
「カセ」
カウンターを乗っ取る。
ちゃんと手を消毒して手袋も装着。
「スシハコウ!」
本人も漁師である大野のおっさんに魚のさばき方から教わっててよかった。
本業じゃないから観光市場のパック寿司クオリティーだけどね!
酢飯作って魚をさばく。
包丁の管理悪いな~!
だからまずいのよ!
「ニギリイッチョ!」
マグロっぽい魚にイカにほたてに……とにかくにぎり。
コハダ食べたいけど仕込みが間に合わない。
というかこの店コハダねえの!
「グンカン!」
なぜかカニサラダとかはいっぱい作ってやがるの!
カミシログループのカニカマじゃねえか!
「カルフォルニアロール!」
嫌がらせで作る。
アボカド、これレプシトールの似たような木の実かな?
今度カミシログループでも扱おうっと。
おっと、フィンガーライムみたいなやつあるじゃん。
んじゃポン酢代わりにして貝類出すか。
「……カワゴンお前何者だ?」
隊長にツッコまれた。
「カワゴンイモ農家」
「嘘つけえええええええええ! なんで寿司握れるんだよ!」
「ニンジャダカラ」
笑顔でサムズアップ。
本当は漁師に習ったから。
「まったく……うさんくせえやつだな! おーい、大将! タコス一丁!」
どっちがうさんくせえんだよと。
まったく。
なぜか寿司屋で閉店まで思いっきり働いた!
「うちに就職しない?」って言われたけど丁重にお断りした。
あと寿司屋なのにタコスとお好み焼きあるのは反則だと思うのよ。あと焼きそば。
アパートに帰る。
アパートは現地協力者の所有するもの。
7階建ての7階。
あまり広いと不安になるので普通の単身者用。
レプシトールは基本的に和室だ。
『武功天下第一』という掛け軸と鏡餅が飾ってある。
なんでいちいちパチモン臭いのだろうか?
シャワーを浴びてお布団敷いて寝る。
枕はそば殻だった。
……今度蕎麦打つか。
照明を消して目を閉じると音が聞こえてくる。
カエルや虫……電車の音……ではない。
殺意のこもった集団の足音だ。
うーんド素人。
「支社長の仇!」
ドアが蹴破られたので閃光手榴弾ぽいッ。
敵は忍者かな?
どちらにせよド素人。
「ぐああああああああああああッ!」
すかさず窓から飛び出す。
がしゃこーん!
「逃げたぞ!」
ベランダから逃走。
隣の部屋に飛び移ってマンションの屋上によじ登って、パルクール!
「ひゃっほーい!」
すると小型の輸送機がやって来る。
「海賊ギルドに首を送りつけろ!」
それやったらクロノスと銀河帝国を完全に敵に回す大戦争が起きると思うのよ!
さらにジャンプ!
「ぐ、なんとすばしっこい! こうなったら……ミサイル撃ち込め! 住民ごと殺せ!」
あ、そういうの嫌い。
俺は笑えない鬱展開が一番嫌いなのだ。
俺は周囲で一番高い塔に登る。
「ひゃっほーい!」
そこから飛ぶ。
そのまま輸送機に降り立った。
「忍法ムササビの術!」
「嘘つけ生身だろ!」
「るせー!」
出てきた忍者をボコボコにする。
首つかんで普通にグーパン。
忍者ソードとパルスライフルを奪うと近くのビルの屋上に突き落とす。
まー骨折くらいはするんじゃないの?
一般人巻き込もうとするドアホに手加減なんてしません!
忍者ソードで入り口をこじ開けて中に侵入。
「うわ! 入って来やがった!」
「コニチワー! オレカワゴン!」
狭いところで思いっきりインファイト。
殴って殴られて楽しい喧嘩。
ふはははははは!
ふはははははは!
狭くて俺もよけられないが知らん。
殴られたら10倍にして殴る。
来いやボケー!
中にいた10人ほどを全員ボコボコにする。
手鼻をかむと鼻血が出た。
ま、こんなもんか。
どこも折れてない。
その辺で拾った刀を操縦席忍者に突きつける。
「むううううううう! 辞世の句……」
「うるせえ。ミコシ商事の基地があるんだろ? 殴り込むから送れ」
「断……ぎゃああああああああああああ!」
ムカついたので外にぶん投げた。
適当なビルに落ちたのを確認。
「妖精さん! もう怒った! 戦艦オーダーして!」
「ど、どうしたのレオくん!? うわあああああ、また無茶してる!」
妖精さんが驚いてた。
端末持ち込んでないので俺を常時監視できてないのだ。
「一般人巻き込んでテロやる予定だったわ。いまからミコシ商事の本社に殴り込むから!」
輸送機でクロノス近衛騎士団と合流。
鼻血ブー状態の俺を見て驚いたが、それ以上に笑顔の俺を見て凍り付いてた。
「はーい、みなしゃーん。これからミコシ商事を物理的に消滅させまーす。二度と逆らわないように心をバキバキに折りましょう!」
「は、はあ、あの……陛下?」
「カワゴン」
「はい?」
「海賊ギルド大首領、宇宙怪獣カワゴンでゴワス」
「あ、はい」
その後、海賊ギルドのアジトにご案内。
戦艦を取り上げる。
「お前のものは俺のもの、俺のものはおイモさん」
「わけわかりません!」
「いいから行くぞ!」
ラターニアの人型戦闘機があった。
ラターニア軍の標準機なのに海賊ギルド特有の頭悪そうなカラーにされていた。
金ピカね。
こうして俺は後にミコシ商事壊滅事件という惨事を引き起こすのであった。
俺を怒らせた方が悪いと思うのよ。
海賊ギルドの船がミコシ商事本社のある隣の惑星に殴り込む。
「防空システムです!」
我が近衛騎士に言われる。
知らねえよ!
「全力で攻撃」
防空システムを気合で押し返す。
そして大気圏に入ったら人型戦闘機で降下!
これぞ銀河帝国宇宙海兵隊の奇襲戦法だ!
防空システムが売ってくるが盾でガード。
ふははははは!
ふはははははー!
ピゲットのおっさんに死ぬほど教え込まれた戦法じゃああああああああああッ!
「ミコシ商事、武装ヤクザの機体がやって来ます」
するといかにもヤクザという入れ墨柄の機体がやって来る。
「ぐはははははー!」
正確な射撃で撃ち抜いていく。
ヤクザどもの機体が次々スクラップになっていく。
「ば、化け物だ……」
「お、怒らせたらいけない人を怒らせた……」
ミコシの新会長はどこじゃー!




