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word8 「気になるあの子 オ〇ニー事情」

 まさか、ドラゴンが本当にこの世に実在していたとは……。歴史上の人物が幼い頃に龍を見たとかいう逸話を聞いたことがあるけれどきっと嘘ではなかったのだろうな……。


 しばらくの間、僕の頭ではそんな言葉が繰り返された……。


 そして考え方や価値観みたいなものが変わった。


 日本とは全く違う外国へ旅に出ると人間的に成長できるみたいな話を聞くけれど、似たものだと思う。


 おそらくこの世界にあるものの中でも最高位に分類されるであろう驚きで美しい光景。それを見たことで大抵の事では動じない気の大きさみたいなものが備わった。気がする。


 龍を見た今であれば、虹を見てもどんな絶滅危惧種の生物を見ても、何を見ても何を聞いても驚かない。


 そんな僕の次なる目標も決まった。


 ずばり、自分磨きである。


 この素晴らしい世界で小さく纏まっちゃいけない。そう思った。僕は自分を高めることにした。自分を高めて……かっこよくなって……。


 女にモテて……彼女を作る。


 少し不純なところへ帰結した気もするけど、ぶっちゃけこれがやっぱり全てだという結論に至った。とにかく彼女が欲しい。僕は今まで碌に付き合った経験が無かった。


 そんな男は、ちっちゃいと言われても仕方がない。


 でも、この黒いパソコンがあれば状況を打破することは容易いはずだ。


 イケメンばかりがモテているという現実を黒いパソコンから教わってから遠ざかっていたが恋愛の話に帰ってきた。


 僕は自分磨きを志した次の日からとりあえず筋トレを始めた。まずは雑にたるんだ体を強くする。これは間違いなく必要だ。


 自室のベッドの上で腕立てして腹筋して背筋をする。そんなことを長い事してなかった僕は筋トレが1セット終わる度に枕に顔を沈めて、その度にモテる為だと気合いを入れた。


 あとは何が必要だろうか……。筋トレをしながらも考えた……。


 モテるようになる為に何を黒いパソコンへ訪ねようか。色々あると思うけど何からか迷う。


 何を聞くかを尋ねるというか、どうやったらカッコよくなれるかとアバウトに質問してみるのもいいけれど……。


 僕は悩んだ……悩んだ挙句……辿り着いた答えは……。


「気になるあの子 オナニー事情」


 考えている間にムラムラしてきたのだ。これからの自分磨きのモチベーションにもなるかもしれないし、前からずっと気になっていたことを結局のところどうなのか調べることにしたのだ。女の子ってどうなんだろう。


 クラスメイトの中で僕が最も思いを寄せている清純系女子について僕は黒いパソコンに尋ねた。下半身に突き動かされて――。


「彼女の部屋のぬいぐるみ置き場にはアダルトグッズが隠してあります。かわいいぬいぐるみの中に押し込まれる形で1本のオ〇ニー専用に作られたバイブがあります。これは彼女が親に内緒で通販により買ったものであり、彼女はこれを使って週3日のペースで快感を得ているでしょう。」


 えっへぇ……こりゃ驚いたな……。


 僕は30分後――。賢者になった。

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