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君戦いたもうことなかれ

作者: 川里隼生

 決勝のスタートまで、あと3時間を切った。200m平泳ぎは私が大得意にしている。表彰台の最も高い場所に立てる自信があった。昨夜までは。


 今朝から熱が下がらない。さっき体温計は40℃をマークした。今日の最高記録だ。市販の解熱剤を飲んでみたが、焼け石に水のようだ。時間だけが過ぎると、余計な焦りまで感じる。


 ただの早泳ぎ競争なら、棄権すれば済む話だ。でも今日は違う。このインターハイには、色々なものが詰まっている。私自身の集大成。水泳部の伝統。私に敗れたライバルたちの無念。県の威信。『熱があります』で棄権なんてできない。


 結局、出場することにした。なんだかフワフワする。会場の電光掲示板に文字が表示されている。

『令和元年度全国高等学校総合体育大会水泳競技大会女子200m平泳ぎ決勝』

 気合いで乗り切ろう。

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