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第159話 おっさん、ダンジョンにもぐる

 いよいよ、お待ちかねダンジョンだ。

 今回は秘策というか、前に使ったクロロホルムを使う。


 まずは。


属性魔導アトリビュートマジック、空気タンク生成。ほら、アニータもやって」

属性魔導アトリビュートマジック、空気タンク生成。上手くできているか自信ないけど」

「倒れたら、俺が空気を供給してやるよ。じゃ始めるぞ。属性魔導アトリビュートマジック、クロロホルム合成」


 塩と水と炭でクロロホルムを合成した。

 塩は魔力通販で買ったが、炭は街で買った。

 水は川があったので汲んでアイテムボックスにしまった。


 ダンジョンの部屋の扉の隙間からクロロホルムを流し込む。

 さてと3分経ったな、どうだろうか。

 扉を開け放つと魔石が転がっていた。


「わぁ、魔石取り放題」

「今度はアニータがやってみろ」

「うん、挑戦してみる」


 次の部屋はアニータがクロロホルムを流し込んだ。

 やはり、部屋を開けると魔石が転がっていた。

 実はもっと毒性の強いものも考えた。

 しかし、毒ガスは肌に触れると吸収して死んでしまうような危ない物も数多くある。

 敵に情報が洩れるとこちらが危ない。

 クロロホルムぐらいが丁度いい。


 通路にいるモンスターは属性魔導のごり押しで退治した。

 これも何か方法を考えないとな。


 一階の部屋は制覇してボス部屋に到達した。

 やはりクロロホルムで部屋を満たす。

 扉を開けて閉めるとボスが召喚されてくる。


属性魔導アトリビュートマジック、念動で拘束」


 ボスはハイゴブリンだったが、拘束を振りほどけずクロロホルムで窒息した。

 ボスは何か手を考えないと不味いな。

 拘束を振りほどく奴がでないとも限らない。


 属性魔導のつるべ打ちでも死なない奴は出てくるに違いない。

 金属魔導士は中の上の実力だから、簡単にダンジョンがクリアできるのなら、とっくに誰かしているはず。

 チタンをワイヤーにして拘束するか。

 それより単分子繊維とか作れれば。

 百科事典を見るが詳しく載ってない。


 現在作られるのでは、なにやら炭素繊維が最高らしい。

 アクリル繊維を炭化して作るらしいが、俺の化学知識では無理。



 チタンワイヤーで我慢しておくか。

 2階層のボスはチタンを縒り合わせたロープで拘束してみた。

 ビッグウルフだったが、振りほどけず窒息死。


 2階層から通路のザコはチタンワイヤーで拘束してクロロホルムを嗅がせた。

 気絶しちまえばこっちのもの。

 止めを刺すだけだ。


 3階層になるとザコ敵もクロロホルムで死ななくなった。

 ただ麻酔効果はあるので止めを刺す手間が増えただけだ。


 3、4、5とボスはチタンワイヤーを振りほどけずに死んだ。

 そしてラスボスの扉。

 次はやばい気がする。

 ラスボスの強さはどこでも別物だったからな。


 行ってみてから考える事にした。

 クロロホルムで部屋を満たすと、ボスが召喚されてくる。


属性魔導アトリビュートマジック、チタンワイヤー絡みつけ」


 現れたボス敵はドラゴンだった。


「ギュオオオ」


 ぶちぶちとチタンワイヤーが引き千切られる。

 幾重にもワイヤーを掛けたのでまだ持ちこたえてはいるが。

 駄目か。

 そんな気はしてたんだ。


 冷やすのが定番の攻略法だが。

 冷やしたぐらいでは動きが少し鈍るぐらいなんだよな。


 そうだ。

 分子の振動を止めれば。

 拘束が効いているうちに水を掛ける。


属性魔導アトリビュートマジック、分子よ振動を止めろ」


 駄目だ出力が足りない。

 そうだよな、そんなに簡単に必殺技が出来ない。

 ただドラゴンの動きは鈍った。

 もう少しワイヤーが持ちそうだ。


属性魔導アトリビュートマジック、穿て」


 アニータが攻撃するがドラゴンのウロコにひびすら入らない。

 仕方ない切り札を切るか。

 俺はアイテムボックスから電動工具のダイヤモンドカッターの刃を取り出した。


属性魔導アトリビュートマジック、高速回転して突き刺され」


 ダイヤモンドカッターの刃がドラゴンのウロコを切り裂き食い込む。


「私もやる。属性魔導アトリビュートマジック、高速回転して突き刺され」


 二人でダイヤモンドカッターの刃を次々に打ち込む。

 ドラゴンは血を大量に流し、そしてなすすべなく魔石になった。

 低い階層のボスだったから、ブレスを吐かなかったのだろう。

 これが10階層だったりしたら、ブレスを吐かれ大慌てになっていたのに違いない。


 扉を抜けてダンジョンコアの間に行く。


属性魔導アトリビュートマジック、ダンジョンコアの魔力を吸い取れ。ステータス」


――――――――――――――

名前:山田 無二 LV56

魔力:57275691/5600


スキル:

収納箱

魔力通販

次元移動

属性魔導

――――――――――――――


 6千万近い魔力が俺の物になった。

 ダンジョンコアを取る。

 俺が取らなくても誰かが取るからだ。

 この世界の人間は魔石に価値を見出していないから、ダンジョンが無くなっても困らない。

 唯一ダンジョンコアだけが、スキルオーブを作り出す魔道具の材料として必要なだけだ。

 あとでジャスミンに渡しておこう。

 換金してくれるはずだ。

 ダンジョン討伐の名誉もいらない。

 そんな物はゴブリンに食わせておけ。


 さてともチタンとジルコニアを補充するとして。

 あとはゆっくりと考えよう。

 10階層でブレスを吐くドラゴンが出て来ても問題ないように考えねば。


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