トレード策
ドラフト会議後の新田の行動は素早かった、ちなみにドラフト会議の結果は、1位・安倍(横浜海洋大学 投手)、2位・藁科(クロス自動車 外野手)、3位河合(九州工業大学 投手)、4位井川(ポプラ生命 投手)、5位宮竹(京浜高校 内野手)、6位(静岡駿府高校 投手)の6名であり100%の希望通りの選手を指名できた。
このドラフト結果により、新田は球界が驚くよう策を実行しようとしていた。そしてドラフト会議の同日の夜、新田は矢田との会食の席で打ち明けた。
「矢田監督、今日のドラフト会議は想像以上に大成功だった」そして数秒もおかず矢田は「新田さんあの沓谷君は一体何者ですか?彼の頭には、どのくらいのデータが入っているのですか?」との問に、新田は「驚くのはまだ早いよ。あいつは球界を変えるかもしれない」と笑顔で言ったが、矢田もその意見に否定する気にもなれなかった。
そして新田は先ほどの笑顔が消え、「ところで監督、トレードを行おうと思っているけど、監督の賛否を聞かせて欲しい?」
「誰を出すのですか?」との矢田の問いかけに新田は即座に「大牟田と石村」と答えた新田は、矢田の顔を見たが、矢田は「やはり」との表情に意外と確信の両方の気持ちかを存在した。しかし大牟田(33才)は今季14勝5敗、石村(34才)は打率284厘 HR23本 打点79の投打の柱であり、ブルーアースの両輪である。その投打の両輪をトレードに出そうとしているので、矢田は驚いてもおかしくないはずなのに、「トレードを税率させてください。その代わり走れる選手2名と左右の変則投手1名づつと選球眼のいい選手を獲得してください。」「ありがとう。必ず成立させる」と新田は自分自身にも言い聞かせるように心を込めて言った。