ドラフト会議
ドラフト会議は、新田、矢田、沓谷と事業部長の車山の4人で出席した。本年のドラフトは、甲子園で活躍した高校生3人と本格派大学右腕投手の4人に人気が集中し、案の定4人に第一指名が集中して静岡ブルーアース以外の11球団は全て抽選となり、ハズレ1位も競合指名になり抽選になった球団もあった。更に第二指名以下についても指名が競合すらケースもでる中、静岡ブルーアースは、泰1~第6指名全てを単独指名に成功した。
そして第1、第2指名の安倍(横浜海洋大学 投手) 藁科(クロス自動車 外野手)は、全国大概に出場はあるものの、他の球団は1、2位の評価を下していなかったので、ブルーアースの指名には各球団とも驚きを隠せなかった。
日本球界には、アマ球界での実績や人気が即プロ野球界に通じると錯角していることが多大多く、今までも数多くのアマ球界の人気選手が、プロの世界で日の目を無ることなく引退した。そのことを知ってかいなか沓谷に指名責任をまかした結果は、矢田さえも驚くほぼ100%矢田の希望通りの結果となった。
「沓谷君は、どこでこんなデータを収集したの?」との矢田の問に、「プロ・アマにとらわれず僕はスポーツ選手のデータを収集分析するのが得意なんです」。と子供のようにあどけない笑顔で答え、さらに「監督 実は志望届けを提出した全選手を見る必要はないんです。目の前におかれてあるアースの問題点を解決するだけで必要な選手は現れます」との言葉に、矢田は「こいつは信じられる」と思うと同時に沓谷の能力をさらに成長させなければならないと決意した。