1ー⑥
チェルシー♪、傾奇です。最近は…リアルが忙しく久しぶりに更新となりました。
前置きは置いといて…ご覧ください。
「んっ~~~~~~、終わった」
昼食時間、大和は背伸びをしながら教室に帰るため廊下を歩いていた。
大和たちは今日、実習だったので実習室から教室に帰っていた。
現代の実習が指す言葉の意味は端的に言うと「技能力の使用」である。
ただクラスが上だと実習には先生たちが付き、内容が難しくより濃密になり大和たちのような底辺クラスだと内容がいくらか簡単になる。
その理由は簡単なことだ。研究者たちは実験するなら試験体は優秀な物を選ぶ。
そしてそれを育てるにはそのレベルにあった教養が必要となる。
つまりそういう事である。
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「やぁ、大和君。久しぶりだね」
教室で弁当食ってると霜月さんが入ってきた。
「…久しぶりです、どうかしたんですか?」
「いや、ちょっと野暮用でね…」
そう言って先輩はショートカットの前髪を軽くかきあげた。
先輩は可愛い、綺麗という言葉よりハンサムという言葉が似合う先輩だ。
教室に入って来た時から先輩をチラチラと見る視線があり、その全部が女子である。
まぁこの先輩は女の子に好かれるタイプなのだろう。
そんな風に考えているといきなり声が掛けられた。
「と…君、大和君!聞いているのかい?」
「あっ…すいません、聞いてなかったです」
「まったく…」
そうやって頭を抱えるポーズさえハンサムだった。
「で、何なんですか?」
「んっ、そうだった。今すぐに飛鳥ちゃんのクラスに行ってきてくれないか?」
「…え、俺ですか?」
「君以外にいないだろう?」
「なぜですか?」
ホントに不思議である。自分で行けばいいのに…。
そんな俺の考えを読んだのか先輩はこう言った。
「私が行ってもいいのだが……ちょっと壱組の女の子たちが苦手でね…」
どうやら俺の考えてたこととピッタリと合った。
仕方ないので、
「分かりました、いいですよ。」
まったくもって仕方ないことだった。
「うん、ごめんね?」
「いいですよ…」
そして俺はちょうど飯を食い終わり重たい腰を上げた。
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「ダメです!!」
いきなり壱組の女子軍団にこんな事を言われた。
まったくもって驚きだ。
「いや、なんで?」
「あなたが陸組だからです」
理由が何とも言えない。
まったくもって幼稚な理由だ。
押しても引いてもダメなので俺はそそくさと壱組の教室を後にした。
如何でしたか?
感想・コメントお待ちしております。
それでは去らば