ボタンを押して、ぶっちゃけて! 今をときめくアイドルユニット、和菓子ファイブの本音を聞いちゃうぞ!
センターの大福いちごは、質問3の結果を目にして叫びたくなった。
(どういうこと!? 「実は、いちごちゃんが嫌い」には、団子ちゃんだけがボタンを押すって、プロデューサーさんと打ち合わせしていたのに! どうして4人とも押しちゃってるの? ドッキリなのかな? もしかして、司会さんも仕掛け人? めちゃくちゃウケているんだけど。愛されキャラのキャッチコピーはどこにいったんや? だって。こっちが聞きたいよー!!)
クール担当の八つ橋かわきは、手の汗が止まらなかった。
(あちゃー、ドジしちゃったよ。うっかりくしゃみした拍子に、間違ってボタンを押しちゃったわ。後の反省会で絶対責められるだろうな……。カメラが回っていなかったようだから、どうにかキャラ崩壊は免れたけれど。プロデューサーは私のこと、なんにも分かっていないよね。おっちょこちょいな私を、無理やりデキる女にしないでほしいわ。正直……あの子は好きじゃないんだよね。押してすっきりしたかも)
天然担当の蓬生もちは、計算が外れてがっかりしていた。
(最悪。団子が押し忘れるだろうなと思って、やってあげたのに。あいつ、大バカだからプロデューサーの指示を理解できているか、よく分かんないだろなってさ。あー、早く収録終わってほしい。さっさと帰って焼酎ストレートとテキーラがぶ飲みしたいー。天然キャラっつか、カマトトぶってるみたいな女は、私が一番許せないタイプだから! 演技疲れる! それと、いちごセンター代われ!)
ギャル担当のスハマ団子は、混乱していた。
(あの、私だけがボタンを押すというシナリオでしたよね? 本番直前で変更したんですか? ううう、私はやっぱり、いじめられているんですね……。演じているとはいっても、ギャルとはお友達になりたくないですよね。プロデューサーさんの期待には、頑張って応えてきたんですが、そろそろ限界がきています。誰にも言いませんが、いちごちゃんとは、性格が合わなくてついていけないです)
無口担当の黄身しぐれは、足を組んで、ばれないように舌打ちした。
(だるッ。ありえないんすけど。なんで、かわきともちも押してんだっつーの。今度こそ爪痕残そうとして、いちごが嫌いなやつ二号はオレだよって名乗り出て、カメラを独り占めする作戦が丸つぶれじゃんか! いちごのポジションは、元々オレがする予定だったんだ! しゃべるの禁止されたら、大胆な行動で目立つしかねーんだよ、ボケ!)
あとがき(めいたもの)
改めまして、八十島そらです。
和菓子は、夜中にいただいても罪悪感が無くて良いです。八十島は、豆大福が好きです。豆は硬めだと嬉しいです。さらに粒あんだと、昆布のようにくねくね踊ります。ちなみにアイドルは、単身に惹かれます。集団は、メンバーの顔と名前がなかなか一致しません。