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はぁ? 完結!  作者: 千桜
第二章 カルミア国編
98/154

そして…。

やっとです!

花梨達夫婦の解決回です!


よろしくお願いします!

「久しぶりだな。」


「あぁ。その…カリン、面会断ってすまなかった。」


「いや。いいんだ。僕はなにも解ってなかった。あの時会っていたらもっと取り返しがつかない間違いをおかしていたかもしれない。僕たちにはこの期間は必要だったんだ。」


「…。そうだな。カリン少し痩せたか?ちゃんと食べてるのか?」


「それは、こちらの台詞だ。騎士団の総長がそんな痩せていて大丈夫なのか?」


「あぁ。そうだな。これは痩せたんじゃなくて…絞ったんだ。筋肉はつけすぎると身体が重くなるからって教えてもらってな。それと、俺は先ほど総長を辞した。俺には過ぎた職務だったのだ。一階の騎士に戻り、出直すことにしたよ。」


「そうか。良い師を見つけたんだな。」


「あー。師ではないが…まぁそんなものかな?ここにこれたのもそいつらのお陰だ。カリンすまなかった。君との約束を俺は守れなかった。だが、やはり俺には妻を共有することを認められなかった。俺の弱さだ。」


「謝るな。お前は何も悪くない。何も悪く無かったんだ。ここまでお前を追い詰めた僕が悪かったんだ。ごめん。お前の心の悲鳴を無視し続けた。傷つけてごめんなさい。」


「何か謝り合いだな。ちゃんとこうやって話し合いをするべきだったな。そうすれば譲れないものがお互いにあるのだと解ったのに…俺はカリンに捨てられるのが怖くて逃げた。逃げたことを恥じてカリンとの面会を断っていた。俺にも弱さがあるのだと解ったよ…。」


「そうだな。言葉を重ねるべきだった。どう誘導すればお前が言うことを聞くのかなんて考えていた。僕は最低だ。だが、お前を手離す気は少しも湧かなかったよ。雄が増えれば家族が増えるから賑やかで楽しい位にしか思ってなかったからね。」


「そうだったのか…。賑やかで楽しい?とは思えなかったな。すまないそんな発想はなかった。」


「そうだよな。ごめん。獣性が強い僕みないな種族は、総じてそんなものだ。雄が別に必要なのも何か起こったときに全滅を防ぐためなんだよ。アカメに満足してないとかではないんだ。アカメは鬼人族だからしらなくて当たり前だ。僕もこの前初めて種族の違いで価値観がだいぶ違うんだって知ったよ。」


「…。」


「言葉にならないか?そこまで驚くほどとは…ごめんな。僕は本当にお前に理解できないことを強いてきたのだと判ったよ。今まで僕に合わせてくれてありがとう。こんな僕を愛してくれてありがとう。お前を選べ無くてごめんな。でも、これだけは解ってくれ、僕も愛していたよ。」


「ありがとう。ありがとう。それが聞けただけで…俺は満足だ。これからもカリンはカリンらしく生きてくれ。俺に遠慮なんかするな。振り返るな。真っ直ぐ前を見る君を俺は好きだった。」


「ありがとう。元気で。」


「ああ。元気で。」



アカメは去った。カリンは見送った。アカメを見送るのはこれが初めてだった。いつもアカメがカリンを見送る側だったから…

ちゃんと話し合い、お互いを憎まずに別れることはとても難しい。


現実では無く物語の中だけだから出来るのかも…。

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