お手軽君再見参
よろしくお願いします。
休んだ後はちゃんとアキノと外部魔力と索敵の練習をした。外の気配を感じるって大事だもんね。
でも久々にしっかり睡眠が取れたからかスッキリしてる。アキノのお陰だ。
『ふん。』
ツンデレは可愛い。しかし、不思議だ。何がって?この3日間で私の回りの人だか、誰も魔法を使っていないってこと。生活魔法すら使ってるところ見たことない。手作業。お茶の準備から掃除まで。だから何が生活魔法なのか勉強することができず、練習できなかった。アキノに聞いたら
『いずれ解る。この国の人間が魔力を何に使っているか。そしてそれをどう判断するかはつぐみの自由だ。俺たちは関与しない。この国とこの世界の問題であってつぐみはそれには関係ないからな。好きにしたらいい。』
だって。アキノの様子からするといいことではないんだろうけど…怒りを感じるな。この国の人たち何したの?
「アビィさま。第3王子殿下がお越しになりました。」
おう!来たなお手軽君。待ってたよ~鑑定の研究の為だけど。
「はい。ようこそ王子殿下。お待ち申し上げておりました。」ちょこんと裾を掴んで挨拶した。
「アビィよ。そのような堅苦しい挨拶などしなくて良い。殿下ではなく、レオンと呼んでくれ。その後体調はどうだ?困ってることはないか?」
なんでじゃ!?名前なんか呼びたくないワイ。
「はい。大丈夫です。皆さん良くしてくださいますし、優しいです。えっと…レオンさま。」
「本当か?ダリア。」
「はい。殿下。疲れやすい面もおありですが、体調は落ち着かれています。勉強熱心でこの国のことや礼儀作法が知りたいと仰られ、僭越ですが、私達侍女で教授しております。」
「そうか、良かった。勉強熱心なんだな。確かに見違えた。挨拶も中々様になっていたぞ。」
当たり前じゃ。こっちは必死なんだっつうの。お手軽君と一緒にすんな。無駄にキラキラニコニコスマイルしやがって。
「ふふふ。ありがとうございます。」
『お前の脳内忙しいな。』
「そうだ!土産を持ってきたぞ。果物を良く食すと聞いたのでな。めずらしい果物を持ってきておる。後で食べると良い。それと…アビィ。隣においで、顔を良く見せて欲しい。」
はぁ?果物は有難いが隣は嫌だ。横並びとか何の苦行…えっ?ダリアさん?拒否権なし?チッ。
「はい。レオンさま。果物をありがとうごぞいます。後で美味しく頂きますね。顔は、はずかしいです。」
「はぁーアビィは可愛いなぁ。何恥ずかしがらなくて良い。手も小さいし、肩も細いな。もっと食べなくてはだめだぞ。
それから…父上からアビィに伝言だ。そなたが悪しきものではないことは神官から確認が取れているため安心して良いとのことだ。そなたの資質がどうであるかの鑑定ができる者が今は王都におらぬでな…4日後には戻るらしいのだが…。それまでは、このままこの部屋で侍女達と過ごして欲しい。準備が整い次第そなたの鑑定を行うとのことだ。」
「資質ですか?」
「そうだ。アビィがどんな能力があるかとか、どんな魔法が使えるかかどが解るんだ。それによってそなたの立場が変わるからな。立場が変わるだけで待遇は変わらないぞ。心配するな。だが…これは必要な検査なのだ。解るな?」
おい、お手軽君勝手に触るな!ゾワッとしちゃうじゃん!鳥肌ばれてないかな?はぁーガマンガマン。私が悪とか…はぁ…もうスルーしよう。
いよいよ来たな。鑑定か…人物鑑定ができる人間が王都に1人しか居ないってやばくない?それだけ難しいってこと?
『いや、それだけ鑑定に魔法を使わないってだけだ。冒険者とか商人とか職業で必要な人間はできる。ある程度できないとら困るし、城の中でってことだろう。』
あぁーなるほど。自分達が信用でき、かつ口止めできる人間でってことね。
「必要なことなんですね。解りました。魔法って使えるんですか?凄い!楽しみです。皆さん使ってる所見たことなかったんですけど…」
「ああ。そうか、いやこの国の者なら平民でも少なからず魔法は使えるぞ。多いか少ないかだ。貴族は魔力が豊富な者が多いが…貴人の世話は魔法を使用するのではなく自ら行うことが美徳とされてるのだ。騎士は違うぞ。国を護ることが仕事だからな剣も使うが、攻撃では魔法を使うぞ。」
なんか飽きてきたな。
「へぇーそうなんですね。勉強になります。」
そろそろいいかな?私も勉強しないとーお手軽君鑑定させて貰うよ。
鑑定。
ステータス
レオンハルト=ペンタス
種族 人族
20歳
HP/MP 316/350、157/350
魔法 隷属魔法(中:奴隷250人)
属性 火、風
スキル 呪縛 剣術
称号
王の子
はぁ?
シリアスが続くかもしれません。