密談。
よろしくお願いいたします!
ここは私の執務室。
転移したメンバーに花梨、桔梗、萩を加える。
セバスが全員に飲み物を用意し終えた所で話し合いを始める。
「今回はセバスも座りなさい。一族の一大事だからね。」
家族全員で座り、会議が始まった。
「畏まりました。」
「では、始める。竜王カタクリ殿がさっきギデオンに会って良い匂いがすると、嗅いだことのない匂いだと話しました。」
「マジか…。」
「本当に!?」
「幼体ではなかったのですか?」
「え?旅は?行かないの?僕一人でいっていい?」「ギデオン取られるの??」
「カリン行かないでくれ。」
「結納品はどれくらい用意すれば良いのでしょうか?」
「お前竜王娶るつもりなの!?」
皆が一斉に話し出す。一人、違うお願いをしているのがまざっていたが…。ブルーが悩みながら告げる。
「落ち着け。突然のことで動揺していることは解るが…。匂いか…。」
「番と認識した?」
「恐らくな。だが、通常番と認識した時点で幼体から成体となって可笑しくない。がしてなかっただろう?まだ、時間があるとみた。竜王は番に狂わないと約束した。幼体でいることで守ったのだろう。」
「本能を理性で押さえつけたのでしょう。並大抵の覚悟がなければ難しいかと…。」
リンドウは獣人だ。本能のことは良くない解っているだろう。ギデオンは心配そうに聞いていた。
「本能に逆らうって身体は大丈夫なのですか?」
「何だ?ギデオンは満更でも無さそうだな。もう、番の心配か?」
「そんなことは…っ解りません。不思議な気分なのです。僕は本来なら晩餐会でも、控えめにしておくつもりでした。客人との話し中に割りはいる様なことはしなかった筈です。ですが、話しかけずにはいられなかった。離してはいけないと思ったのです。」
「嫌ではないのね?」
ほうほう。脈ありだな。フムフム…。
「自分でも驚いているけど…うん。」
「ギデオンがその気ならば良いことだが、カタクリにはそうではない。まだ、国も定まっておらぬし、本人も育っておらぬ。あのエルフの二の舞になるぞ。今はあまり刺激しない方がよい。それに…ギデオンそなたにも覚悟が必要だ。ドラゴンの番となるということは永遠と呼ばれる程の寿命を共に生きることになる。知っているもの等、直ぐにいなくなるくらいにな。」
「そうですね。僕も監禁とか嫌だし、自由でいたい。これから何千年と生きるなら尚更。」
「今は焦らず、ゆっくり見守ろう。旅ならいってくれば良い。世界中な。せめてプルメリアが成人する20年位!ちょくちょく会う位にしておけ。」
「ありがとう。ブルー。助かったわ。」
確かにギデオンに監禁は無理だわ。被害が…甚大に…コホン。しかし、ブルーに頼ってばかりだけど…大丈夫かな?
「いや?お前が頼るのに俺が一番だったから良い。これからもよい子で俺を頼れ。」
頭を撫でられた。恥ずかしい。
ブルーは不思議な人だった。初めてあった時も初めて感が全くなく。自分で何でも解決してしまいがちな私なのに…すんなり甘えられる人となった。なのに何も求めない。求められても今の段階では何もできないんだけど…。
「魔王様にも結納品を考えなければなりませんね。」
「お前魔王も娶るつもりなの!?」
おいおい。セバスは相変わらずだな。ユーカリの突っ込みもな。ってか私とブルーの関係は皆にバレバレなの?そうか私がブルーをお婿さんに貰うのか。照れるな…。
「当たり前ではないですか…誰もお嫁にあげませんよ。お婿さんに来ていただきます。」
「欲深すぎない??魔王と竜王が婿に来ちゃったらこの国最強じゃない??コワイよ。」
「それは楽しみだ。よろしくな義父殿。」
うふふ。つぐみとブルーの関係は公認です!