閑話 指輪の決定の裏側
初めから読み返していていてふと思い立ち書いてみました。
少しでも楽しみになれば!
「え?え?」
何?何て言った?
「あら?こんなに近くでお話致しましたのにお聞こえにならなかったのですか?では、もう一度…御手付きのご夫人がー」
「わーわーー。聞こえました。何でその事…。」
何故知っていんるだ?誰だ彼女の耳にいれたのは!!後ろ暗い所はないが…何故か冷や汗が止まらない。凄い威圧を聖女から感じる!
「クロードから聞きましたわ。」
私は後ろに控えているクロードを睨みたい気分だったが、彼女から目を離すわけにはいかないというか許されない気がした。あいつ後でシバク。
「そっそうか…驚かせただろう?済まなかった。だが、その夫人とのことは終わったことなん、だ。私も忘れていたし、今も会っていないから安心してくれ。」
誰か!私を後押ししてくれ!!あっダリアがいる。私はダリアに強い目線を送った。
「何処をご覧になっていらっしゃるのかしら?」
すぐにばれた…。聖女は既に淑女教育は終わっているのではないのか!?母上並みに冷気を感じるぞ?
「そんなことはない!私が見ているのは君だけだ!」
「聖女様発言しても宜しいですか?」
「何かしら?ダリア。私はジークハルト殿下とお話しているのですけれど?」
「それは重々承知致しておりますが、そのご夫人の差配をした一人として聖女様にご説明致したく存じます。」
ダリアが母上にするように最上位に対した礼儀で話している。確かに怖い!そして頷くだけで許可を与えるなんて…既に淑女じゃないか?
「そのご夫人とは半年間程閨を共にされましたが、子は授かれていません。しっかりと確認した後、ご関係は清算され、手切れ金は支払われています。聖女様が心配される様なことは何一つありません。」
「そうです、聖女様!あれから2年経ちますが一度も会われていませんし、そもそも殿下が望んだことでもありませんでした。殿下の聖女様に対する寵は本物です。ウザイくらいに!!」
いいぞ!クロード!ウザイって何だ!お前はさっきから…。
「貴方に発言は許していませんが?」
そうだそうだ!!さっきからクロードは失礼だ!
「もっ申し訳ありません。」
「そう…。殿下本当ですか?」
ふぅー。だいぶ冷気がやんだな。しかしここまで怒るとは…うん?もしや嫉妬か?そうだよな。まだ18歳だ。可愛いじゃないか。
「2人の言う通りだよ。何も心配はいらない。君は私の唯一の妃となる。私が望んだ初めての女性としてね。だから安心して?私の思いを信じて欲しい。」
「はい。申し訳ありません…殿下。このようにお騒がせして。」
困った顔も可愛いなぁ。嫉妬して周りが見えなくなるなんて当たり前だ。むしろ嬉しい。
「気にしないで…。これからも何でも聞いて欲しい。話がそれてしまったが指輪のデザイン見てもらっていいかな?」
その後僕は伯爵夫人に淑女教育短縮の話をして怒られたり、面会縮小されて落ち込んだり、愛称で一週間も悩まされ、ビィーにハルさまと呼ばれた時は皆のいる前で押し倒しそうになったりと初めての経験づくしだった。
クロードは何かにつけてビィーにチクる様になった。
ブクマ、評価をお願いします!
作者がジークのように舞い上がります。