ヤンデレとエピネとお話
2話連続投稿の2話目です。
よろしくお願いいたします。
暑い日が続きます。皆様体調には気をつけてください。
「部屋の住み心地はどう?不自由があったら言ってね?」
「とても素敵なお部屋です。皆良くしてくれますので、十分です。」
「そう。ところで、この部屋に住み続ける覚悟は出来た?」
「……。」
「君はこの部屋の意味が解ってた。だから、僕も正直に伝えたよね。これから始まる教育のこと。君にやる気がなければずっと先延ばしにされてしまうだろうからあえて言っておくよ、僕は君を逃がすつもりは微塵もないし、況してや弟に返す気もない。だから君のやる気が上がるんだったら何でもするつもりだよ。」
ほう。何でもとは。大部焦ってるな。桔梗が自分だったら秒で囲い込むって言ってたのは本当なんだなぁ。ヤンデレ仕舞い込むくらい。
まぁ今さらお手軽君に返品されても困るが…。うーむ。この人の子供を産むことは覚悟が出来ている。そして、私が育てなければならないから妃にならなきゃいけないことも…別の人が妃になったら子供取られちゃうだろうしなぁ。何だろう。一歩が出ない。
「ジーク様が誠実であろうとして下さっていることも、優しくして下さっていることも理解しております。そして…ジーク様が私を欲している理由も存じています。ですから私もジーク様の申し出はお請けするつもりです。」
「そうか。良かった。その言葉で安心したよ。慣れないことばかりだろう。なるべくフォローするつもだ。僕たちは夫婦になるのだから、これからは夕飯を一緒にしよう。どうだい?」
「はい。嬉しいです。」
これは素直に嬉しい。ヤンデレくんが可愛く感じてきたな。
「では、また後でくるよ。」
「はい。お待ち申し上げております。」
『つぐみは何を怖がってるの?』
?なんだろうね。
『子供を産むことがいや?』
それはないな…
『夫婦になるのがいや?』
前の旦那に比べたらイケメンだし、誠実。文句の付けようがないな。ヤンデレみたいだけど…
『いずれ、殺すから好きになるのがいや?』
…っつ……
そうなのだ。
いずれあの人を断罪しなくてはならないから。好きになって傷つくのが怖いのだ。
『逆じゃない?それだとつぐみは後悔すると思うよ。』
後悔する?
『殺す位ならあーしてあげれば良かった。こーしてあげれば良かった。って。』
確かに…。
『つぐみは愛する人の子供を産んで。』
良いのかな?
『誰が駄目だっていうの?』
あはは。そーだね。エピネありがとう。
エピネさんは無口ですが、ぐいぐいえぐります。




