聖女は?
これからもよろしくお願いいたします。
「ただいまー。つぐみいつの間に第一王子の妃になったの?」
花梨さん?第一声がそれ?
なってねーよ。今はまだなってねーっつうの。
「まだね。ってか理解してんのね。自分の立場が。また、恋愛はどうの~女心がどうの~とかいうのかと思ったんだけど…。」
『私が現実をお伝え致しました。』
「へぇーやるじゃん。ビオラ。見直した。これなら安心して任せられるよ。」
『ありがとうございます。』
「で?どうするの?逃げる?」
逃げない。
「逃げないって、王族の奴らぶっ潰すには早すぎるよ。なに考えてんだよ。今のままじゃ子作りさせられるぞ。」
解ってる!
「つぐみ!」だから解ってる!ちゃんと聞いて。花梨もビオラも。
『私もですか?』
うん。ビオラも私の家族の一人だから。三人目の私の子。一人目はもう、会えないし、紹介もしてあげられないけどね。元気かな…。
「つぐみ…解った。ちゃんと聞く。」
『私もちゃんと聞きます。』
とりあえず現状報告。
花梨さん穴堀は順調?
「とりあえず進めてはいるが、捨て場に運ばれた奴らを助けつつ、面倒みつつだから、あんまり進んではないな。ただ、始めに助けた奴らがそろそろ回復しそうなんだよなぁ~。そいつらに穴堀を任せられれば、スピードは上がると思う。」
ビオラ平民達や辺境の貴族達の汚染状況は?
『平民達の奴隷使用はやはり犯罪者でそれも平民のです。別の種族はいませんね。獣人達はほとんどが王城の地下のみのようです。やはり獣人達の抵抗が効いていて、調達が難しいようです。辺境の貴族ですが、獣人の国に面した領土と王都ふきんの貴族は獣人の奴隷を持っていますが、ドワーフや魔国、ドラゴン国側の領主達は獣人の奴隷の存在は知っているものの持っておらず、王族が独占している状態です。そもそも自分達の魔力量ではドラゴンなどの種族を隷属させるなど自殺行為ですからね…ただ…気になる情報が1つ…眉唾な噂なのですが…代々ペンタスの王はエルフと竜人を隷属していると…。』
はぁ?
『ですから眉唾と申しました。でも…何と言うかこれはつぐみさまにお伝えすべき情報だと直感しまして…。』
うん。ありがとう。わかってる。ビオラの直感は正しいと思う。あり得ないことだとしても…私も肌で感じる。それが真実だと。さすが、光を当てるものだね。
「確かに名にふさわしい働きだ。誉めて使わす。さすが我が弟。」
『ありがとうございます。』
ふふ…っていうか男の子なの?
「わからん。あのらじじいのする事だぞ。」
あんまり根に持たないの。謝ってたでしょ?
『はい。雄ですが…私は龍ですので。雌雄はあんまり関係ないです。』
へぇー。カッコいいなぁ。
「まぁ、これからも頑張ろう。我が弟よ。」
『はい!兄上。』
はい!私も頑張る。
「で、どう頑張るのよ!」
うん!子作り!
「『はぁ??」』
ヤンデレ君が昨日お話に来てね、ここ1週間は部屋を整えるのと人員の確保に忙しいからお部屋でゆっくりしてていいけど、その後3ヶ月で、魔力と妃教育を受けて貰うって。で、再鑑定。魔力量が到達していたら結婚してすぐ子作り。性別関係なく無事第一子が産まれたら王太子、王太子妃になるって。
「マジであいつの子供産むわけ?」
そう。だってそれが一番建設的。理由としては
1、時間が稼げること。
2、私が教育する血筋に問題がないまっさらな王族が必要だということ。
私の全てをかけるって言ったでしょ?
つぐみの恋愛はどうなるのか。